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是清。の部屋


[76] 深夜戸、扉。
詩人:是清。 [投票][編集]

とつぷり更けた闇の闇
灯りの灯る玄関は/数える程で御座居ます
冷たい足で宵に漕ぎ出す
余り風情と謂はれるものには
却つて艶が無いと云ひます

最低限の光源で/私は貴方を捜し当てます
宜しいでせうか?

役立たずの楽器弾きには
暗いお部屋が似合ひです
貴方は彼を罵ります/「此の鰯頭!」
お上品な貴方には/精一杯の罵倒の言葉

腐つて汚れた木の床に/貴方は這い付く張るのです
腕を無くした音楽家には/大した事は出来ないけれど
君が眠つてしまふ迄
静かに目蓋を閉ぢる迄
喉が潰れてしまふ迄
唄つて 居ませう子守歌。

2004/04/27 (Tue)

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