詩人:ライカ | [投票][編集] |
うっすらと見慣れた輪郭のぼやける 暗闇の部屋
目の端でちらちら光る 絵の映るハコ
疲れた目でそれを追っていると
昼間ムリヤリつけた仮面が ぽこりと外れた
あとに残るは 無気力絶頂の 能面の様な顔
きらりと硬質の光を放つ 鏡が僕を呼んだ
「昼間、上司の前でさ、仮面 外れかけてなかった?」
鏡の中の僕が問う
「んなことナイヨ」
僕はとぼける
鏡の中の僕は溜め息まじりで、
「食いっぱぐれないようにするためだろ。君の様に短気な人間は、接着剤で仮面を始終つけとけばいい」
と呆れ顔でいった。
拾い上げた仮面を正面からながめると、ものわかりのよさそうなうっすらと微笑んだ柔らかい表情の僕がいた
そろそろわからなくなってきた
真実は
昼間の仮面の僕?
それとも 深夜数時間の僕?
次の満月のころ この仮面を割ろう
自分を 少しでも好きになる為に