詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
たいして幸せでもなく
かといって不幸でもない
いわゆるところのふつうっていうような日々さ
それなりにうまくは暮らせている
そう思うよ
気がついたらあれこれって思いつく幸せな場面がある
そんな気持ちがこの一日の中にも探せばちらほら
大切なのはそれに気づける心
大事なのはそれをばかばかしいですまさない気持ち
ほらね わかるでしょ
これこそが幸せっていう味なんだよ
わからなきゃさっそく見渡してごらん
遠くまで 晴れ渡った青空がのぞく景色
僕は意外と幸せだったんだ
ときおり悲しみの雨が通り過ぎても
この先に待つ喜びがあるから平気な顔で雨合羽着て明日へむかえる
何気ない瞬間や場面が僕の幸せ
もっともっと感じたいな
そんな気持ち
また食べたいよ
幸福の味
これ以上でも
これ以下でも
いけない味だから
今のまま
今のまま
ずっと暮らしていけるように願う
気持ちがシャボン玉みたいに空へ昇る
僕の顔にいつの間にか笑顔
涙で濡らしたぐしゃぐしゃな顔もその一回の笑顔で帳消しさ
大丈夫
たんと召し上がれ
頑張った自分へのご褒美だ
皿に山盛りの小さな幸福のひとつひとつがごちそう
ぜいたくは言わない
むしろこっちのほうがいい
それが幸福の味
ほらね 完食
腹八分目
でもそれくらいがベスト
食べ過ぎればね腹も下すし悪いことばかりだ
このくらいがちょうどいい
幸福の味なんだ
幸福の味なんだ。
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願っても美しい花にはなれそうにないけど
大好きなあなたの心の中で凛と咲いていたい
ずっとこのまま
愛し合っていけるなら僕はこれ以上の幸せはないから
僕のそばで咲いていてね 愛しあうふたりだけにゆるされた場所さ
悲しいのに無理に笑わなくてかまわないから
涙は明日の君をつよくしてくれるさ
そんな言葉しか持ち合わせはないけど
いつの日か君への愛を確かにするための何か探しておくから
待っていてね
もうしばらくのがまん
咲いた花はやがて枯れていくのが運命(さだめ)
それでもそれでもゆるされた時を精いっぱい命が続くかぎり流れゆく時を生きよう
ビルに阻まれたこの汚れた街の片隅でひときわ清く美しく咲いていよう
悲しみをたがいに癒しあって
喜びをたがいに分かち合って
いつもいつもそれなりを基準にして最低限の日常を刻んでいけばいいんだ ふたり
うまい言葉や態度なんてちっとも要らないから
どうか不器用でも愚かでもいい 僕もそうだからなにも変わらないさ
僕と同じようにただばかみたいにひとりの人を一途に愛してください
この僕を
君が愛してくれるなら僕も負けじと愛し返すから
凍えそうな冬の深い夜の闇の中に素手で突き出したこの手を握り返してあたためておくれ
僕の中でうごく世界が凍結するまえに君の愛が欲しいんだ。
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今も僕の中に鮮やかに残る記憶たち
はるかずっと遠くまでつづいてる
まるで世界一長い前代未聞の仮装行列だ
それぞれが思い思いの格好で並んでる
そのすべて
うそを言わないなら愛してるとはにわかには言い難いけど
そのすべて
うそじゃなくて鮮明に残しておきたい
悲しい記憶も含め
そう思える今が幸せだからというわけじゃないんだ
ただ残しておきたいんだ
事実として
どんな悲しい記憶もどんなに偽っても自分の中でうそには変えられないから
今 僕は 勇気を振り絞り心の中の見えない瞳で記憶の中にある過去たちに会いに行く
なんだか笑ってる
なんだか泣いてる
なんだか切ないな
自分が自分を見るといたたまれないよ
でもそれが自分だったんだよ
今では過ぎ去ってても紛れない世界の事実
そうだなあ
カッコ良く言うなら
僕は今
現在からのぞく過去の眺めを見てる真っ最中
イメージは浅すぎておぼろげだけど
そこにない世界だけど空中に思い出を映し出して映画観るみたいに僕はそれに釘付け
時間は あれよあれよと過ぎる
それでもそうすることでしか昔を思い出せない僕ら人間にはそんな時間がとても大事なんだね
間違っちゃいないさ
流したはずの涙も浮かべたはずの笑顔もそこにある
見えなくても記憶がそうおしえてる
ほら また思い出した
忘れていた昨日の喜び
閉じこめられていた在りし日のメロディ。
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こんなかんじなのかな 生きることって
こんなかんじなのかな よろこぶって
こんなかんじなのかな 満たされてるって
あなたひとりの力で
僕ひとりだけが得をしてる
世界で唯一あなたに愛されている僕が
今ひとりだけ光を浴びてる
今 全国にむけて配信しよう
全国放送 愛してる!
そんくらい僕は君を思ってる
全国放送 愛してる!
心が破裂しそう
目玉が飛び出しそう
にわかに現実と思えない夢が広がる世界で…
ほっぺたつねっても痛みが伝わるだけ
ほらね 夢じゃ 夢じゃないんだ
僕ってなんて幸せなんだろう
僕ってなんて大げさなんだろう
でもうれしいよ
君に愛されて
君を愛せて
そんな毎日がとても好きだよ
キスしたくなるくらい
そんな人生がとても好きだよ
だから愛は生まれるんだよ
愛し合うふたりがいる場所に
世界のどこにだって
愛し合う者どうしが笑う場所に
それはそっと咲くんだよ
愛の花!
恋の花!
夢の花!
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たとえ何万キロ離れていても何万光年離れていても
愛しあうふたりの心の距離は一ミリも離れやしない
ふと見つめた路線図に目指す場所がある
それと同じようにこの人生の旅にも目的地がある
夢の地図でも
愛の地図でも
目指す理由と目指す人がいる
その先には
現在地を確かめて
さび付いたサドルを思いきり前へ前へと送り出しながら漕ぐ
思い描いていた理想図と現実の歪みに涙しないように
今 僕はその未来にむけて頑張ってる
その途中
この旅に終わりはない
夢や欲望がつきないように
この旅に終わりはこない
手にぎゅっとつかんだ光の地図が指し示したのは希望だらけの未来じゃないが
悲しみにも負けないで目指す場所が涙でぼやけないように
自分に言い聞かすよ
負けないでね…
その言葉は魔法仕掛けじゃないから頼りないけど
それでもその言葉だけで救われるときがある
誰かが目指した夢の蹟がほらね 光り輝いてる
指差すむこうには絶え間ない光が 揺らめいてる
素晴らしい 未来がひとつ 太陽みたいに僕を照らすよ
信じてみようかな
いつか信じて旅に出た誰かとおなじように
僕も光の地図を片手に あの太陽目指そうか
バイクの調子確かめて
荷物かっこんで
颯爽 またがり
走り出してゆく
新しい夜明けに
これがはじまり
歴史にも残る
新しい旅立ちは
ここからはじまる。
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素顔もまた言い換えれば素顔という仮面
だから人は仮面を脱ぐことはできない
ずっと仮面をかぶったまま生きていくんです
仮面は素顔を隠すためじゃなく
素顔の中にある邪悪な自分を悟られないようにかぶるもの
だから私も邪悪な素顔を見せないために化粧をしたりグラサンかけたりマスクしたり何重にも仮面をかぶります
すべてはいい子に見せるため
すべてはいい人に思われるため
私は仮面で仮面を隠す。
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僕の隣で揺れるのは
まだ真新しい不安です
僕の隣で揺れるのは
見飽きた街の景色です
君の隣で揺れるのは
変わらないという幸せ
君の隣で揺れるのは
変わっていくドキドキ
僕とは価値観も考え方も違うから
同じ不安でも同じ悲しみでも君には違うふうに見えてるのかな
危険もチャンスに見えてるんだろう?
積み木を積み続けるような日々も楽だよと笑えるのか?
誰ぞ 僕の隣で揺れているのは?
気づいてみればそれは大人になった君でした
君の気持ちが少しだけ僕に乗り移る
変わらないこと
変わっていくということ
なんとなくわかったような気がした
その良いところも
君がいたから
だから今は
僕の隣で揺れるのは
昨日とは違う新しくて懐かしい今日という恰好の居場所
見つけてみるよ
探してみるよ
この足を歩かせて
いつか いつか
いいや 今すぐ
かたくしまったドアをそっとひらいて
地面に足をつけてみる
不安と悲しみと倦怠感がただよう世界で
もう一度素晴らしい何か探してみる
僕の隣で揺れる君にいつか最高の笑顔見せられるように落としてきた笑顔探しにゆく
君は今のままの僕でも愛してくれるという
でもそれだけじゃ明日はひらかないよ
だから歩き出す
新しい世界へ
いざ 僕はゆこう。
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帰りの道でふと見つけてしまった
ありふれた幸せ
たぶん君ぐらいだよ
こんな僕のこと愛してくれる変わり者は
この先も探したってあらわれないだろうね
今夜だけはいたずらな嘘もすてきに響く
つないだ手が僕に教えてくれたことは数知れず
愚かでも不器用でもあなたかいい
そんなあなたが大好き
そんなあなただから好きになれる
人間らしくてあなたらしくて
どこまでも君のことを知りつくしたい
知らないことなんてないくらい君のすべてを知りたい
君のすべては僕にとってのすべてでもあるから君にも僕のこと知ってほしい
君のすべては僕のすべてだからね
ほら 僕が世界でいちばん身近に感じる幸せの形がまた僕に笑いかけた
それだけで心満たされて
そして負った傷も癒されてゆく
君のすべては僕のすべてであるように
君の痛みや悲しみは僕の痛みや悲しみでもあるから
その涙のわけを伝えて
ゆっくりでいい
もはやひとごとじゃすまされないから
僕ら愛しあう人同士だろう?
それさえ忘れなければいつだって僕ら自信をもってたがいを愛してるっていえるから わざわざ言葉にしなくてもわかってる
でもときおり恥ずかしそうにいうその言葉で小さなほつれなど自然にうまってく
それが愛の力なんだね
僕のすべてが君のすべてで
君のすべてが僕のすべてで
ほんとうによかったな
大げさなくらいそう思うよ。
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こんなふうに
こんなふうに
過ぎ去る毎日
深呼吸する朝
背伸びする朝
なんて素敵な
なんて素敵な
晴れた日の空
こんな晴れた日だから出かけよう
せっかくの青空を無駄にすることはないから
さあどっか出かけよう
こんな晴れた日だから
おきにいりの尺取り虫のような小回りのきく小さなあの自転車で日溜まりの中へ
青空の下へ さあ
出かけよう。
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この理不尽な世の中で僕は足が棒になるくらい歩かされ働かされそれを望まされ旅に駆り立てられる 常識にあふれた世界へ追い出されるような詰め込まれるような勢いで
悲しい気持ちがまるで花のように心に咲いたら
涙の雨がその花を輝かせやがてきれいな虹を架けるんだ
喜びと悲しみってそういうもの 繰り返すもの
この理不尽な世の中で僕はどれだけそれにたえていけるのかな
自分でもわからないよ
何万回 何千回
涙を流したってゆるしてはもらえない
子供の時みたいに泣けばたいがいゆるされていた時代は終わりをむかえたんだ
大人になった僕らはいつでも責任と社会ルールの名の下に動くことをしいられた働きアリ 真っ黒いその姿をさらに汚しながら心を磨く訓練を汗だくでつづける
うごめく世界
回りだす感情
はじまる1日
変わらない夜明け
そこに見える絶望
両手いっぱいの希望
さまざまなものを失い手にしたり
つづいてく
つづいてく 流れ
光と影の下
雨と晴れ間の狭間
君とつないだ手と手
その指と指のわずかな隙間
風が吹く
風が吹く
さまざまなものを奪われ奪いながら
善でも悪でもなく
僕らは進む ただ流れる時の波に乗り
いやでも乗り遅れるまいと気づけば前を向いている
日常にかるく染まっている
この理不尽な世の中で満足できる何かを手に笑い
この理不尽な世の中の光を浴びて感謝までする
この理不尽な世の中にしてやられたことさえたったひとつのおもちゃで帳消し
まったく愚かでどん欲な僕は救いようがないつける薬もない
不治の病さ
ずっと その中で繰り返し繰り返したら
やがて命をなくす 当然貸してもらってる命だから誰かに返す
死ぬまで不満とぐちを馴染みのあいつと言い交わしながらもどこかで愛を感じてる
大好きで大嫌いなこの世界は僕の好敵手。