詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
家にさんざん疲れて帰って
誰もいない部屋にひとり 重い扉を引いて入れば孤独が待ってただけ
リビングの明かりをつけてベッドに倒れ込むようにスーツのまま夢に潜る
そんな日々をあのころの僕が望んでいたと思うか?
そんなわけがないだろう
全てが思うようにいくわけじゃない
だから迷いはある
悩みはつきなかった
大人にさえなってしまえば…きっと
根拠のない期待に少し頼りすぎてた
馬鹿だよ…俺
それでも君は僕のことを愛してくれる
でも君が僕に向ける視線がまぶしくてまともに見れないんだ
今日も…
愛し合っても愛したりなくて
抱きしめても抱きしめたりなくて
キスしあってもキスしたりなくてさ
愛すれば愛するほどに愛の深さにまいったりして
君を知れば知るほどに心の中に棲む自分の愚かさに気づいて そこに居着く悪魔をかいま見て
幸せの花は何処に咲いてるというのか
もしもこのままなにも見えなかったら僕は君を何の価値もない虫けらにしてしまうのかなあ…
愛そうとすればするほどに自分に甘えてしまう僕がしゃしゃり出る
君が優しさ見せるたびそれに頼って寄りかかってしまう僕があらわれる
君に迷惑ばかりかけてるのに迷惑を迷惑だと思うこともなく
自分が良ければと愛してくれた君の恩を仇で返すような日々にまどわされて
心に咲く花はみるみるうちにほら見る影もなく無惨に枯れてしまった
ああ どう君に謝ればいいのか 言い逃ればかり達者じゃしかたないよな
新しい種をねだってもひとつしかないからもう終わりかな…
違うよな…俺
逃げてきたなら今からでも引き返して
君のあの部屋へ走れ
そして涙に暮れる君を抱きしめてしまえ
あんなに愛し合えたならきっとまたやり直せるさ お互いそれを求めているならば花は心に返り咲くはず。
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とてつもなく長い夜が今 長い時を越えて 何周も時計を回ったような気がする時を越えて また時計はしばらくの間をおいて変わらない夜をつれてくる
空には熱気球が極彩色の光放ちながらふわふわ
さびた時計の歯車はキリキリ回る 確かに回る
眠りの扉を 開け放ってみればほら楽しい夢の世界の遊園地
おとぎ話のような世界
リアルな世界とは比べものにならないのさ
とてつもなく長い夜はとてつもなく楽しい夢を見させる
目覚めた先の悪夢さえ忘れさせてしまう
魔性の夜
とてつもなく
とてつもなく 長い夜
とてつもなく
とてつもなく 愉快な夜
悲しい喜びだけど
なんだか
素直に喜べる
そんな夜
今 包まれて
僕幸せ。
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僕たちはいつでも見えない壁の前にいる
その壁は見えないから立ちはだかってることさえわからない
でも壁は見えなくても確かに目の前にある高い塀をイメージしてる 夢だとか愛だとか使命だとか様々な壁を
大人になるたび増えていく… 子供の時はほんの小手調べさ
囲まれたら最後 壁に押しつぶされてしまうけれど
子供の壁は大人には見えない
大人の壁は子供には見れない
だから忘れたように大人は子供の意見を打ち消しいがみ合う意見がぶつかって相打ちになる 繰り返す事なんだ
明日がすぐそこに立ちはだかって
明日におそれをなして逃げたくなっても
子供は大人にはわからない勇気で大人は子供にはわからない勇気で立ち向かう
言い表せられないけど
わかるはずもない大人の苦しみや痛みを子供に説いても無駄だし
子供の苦しさより大人の苦しさのほうが苦しいと知った大人を説得するのは無理だから
壁は消えず 増え続ける一方だ
一人のからだに二つの心
大人の心と子供の心を持った二重になった心
大人になったという事実は理解していても大人になってしまったという自分と大人になれたという自分が心の中で対峙したとき意見が割れる
だからその言い争いは尽きない
いつまでもしつこく続いてゆく
永遠の言葉の戦争なのです
この世界で最も小さくも最もややこしい問題です
そうしてまた僕は心の中の自分と対峙する
どちらが正解か
どちらの味方につくべきかもわからないままでただ二人の自分を暗闇の中でその争いを黙って見続けているのです
なにも口をはさむことなく
ただ壁のように立ちはだかってるだけで。
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いつでも僕等は暴風雨吹き荒れる日々の中
鳥かごに閉じ込められたカナリアみたいにその美しい翼で飛べるのに自由を奪われて飛べずにいる鳥みたいにしまいには飛ぶことをおそれていたからちょうどいいとまで思ってしまった大馬鹿者
翼は無意味な飾りか
いつからかそんな自分に成り下がったのか
プライドは捨てたのか
旅の途中だったはずなのに…
いつから旅をやめてしまった?
いつ旅は終わったのか?
誓いは嘘だったのか?
旅はまだ終わってなんかいやしない
わかってるはずなのに
だけど…だけど
葛藤と焦燥に囲まれて喧嘩してる二つの心がこたえを取り合いしてる
旅を続けなくちゃ
そんな思いと
もともと自分から進んではじめた旅じゃないからやめたっていい 自由なはずだ
その二つの思いで迷ってる
僕は一体どちらが決めるのか
きっと明日の僕でもわからないだろう
そのこたえはきっと日々のずっと向こうの僕しか知らない
今の僕からじゃ決められる予感すら感じられないけどどちらかにいつか決めるのか
今の僕の運命は遠い未来の僕の手にかかっている
全てはその選択ひとつで決まる
イエスをとるかノーをとるか 赤をとるか青をとるか右か左か
そんな単純な問題じゃないし
選択肢は無限にもあるから
すぐに決められるわけじゃないんだ
きっと永遠かかっても決められるかわからないくらいの問いかけだ
そんな中 いつも降り注ぐ質問に疲れ果て
いまだこたえの出せない質問に埋もれてあえぎをもらす僕がいる
ほらここにいるよ
聞こえるか?
未来の僕よ
天井に叫んでる
精いっぱい…
暗闇に光は咲くかな
閉じた扉は開くかな
見えかけた星はどこに消えたの?
ギブアップした方が正解だという道もある
積み上がる問いの中 頭を抱えたったひとつの答を出すのにも一苦労なのに僕は自分を信じることすらままならずに。
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今を生きるから
明日が生まれる
今日と同じ僕が明日も生きるから
明日も昨日と同じ僕がいる
そうやってつづいてゆくんだ
やがて いつの日か振り返れば長い道を歩いてきたことに気付く
目の前には死に目が見える
なんだかんだ言ってもまだ生きていたいなと死ぬことを切なく思ったり名残惜しむ僕もいる
だから 僕はそんな気持ちを抱く日まで切ないけど最後まで生きる
今、死んだら喜びさえ感じられないから
そのほうがよっぽど悲しいから僕は今を生きて明日を見に行きたい
なにが起こるかわからないから楽しい
一秒先の出来事さえ予測できないから面白い 極端に言えば次の瞬間僕や君はここにいないかもってことだ
そう思えばきっと日々は光沢を持つ
ダイヤより光り輝くものになるから
僕は死にそうになったら考える
死んでたまるか
死ぬものか、まだまだ
明日も生きねばと
そうして僕は
今日を生きることで明日を知り未来に会いに行く
そんな楽しみが今は生き甲斐です
そうやって幾度も僕は自分を励ますのだ
明日も明後日もずっとずっと僕は僕ののせられやすさを何より知ってるからさ。
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僕がいつも君に伝えたいことはほんの一言だけ その一言に今まで何時間も何日でも命を懸けてた
だけどその一言の中には大きな意味が込められているんだ
君はその一言で僕にどんな言葉を返してくれるかなあ 予想もできないよ
希望と絶望の狭間で僕の心は生乾き
ぬれているような乾いているような曖昧な心だ
気をつけてないと聞き逃してしまうような小さな言葉
たった一言
愛してる…
それだけなのに
なぜだかいつも言えなくて日々をドブに捨ててる
簡単な言葉ほど
大切な言葉
簡単な気持ちほど
伝えにくいのさ
人をばかにしたり
人を傷つけたりする言葉はこうもうまく言えてしまえるのに
どうして愛してるごときが言えないのでしょうか…?
つのる気持ちだけが日々ふくらんでく
いつか僕の心じゃしまいきれなくて破裂してしまうよ
きっと伝えなくちゃならない言葉なのに
宇宙の神秘を抱いたような心には届かない理屈で
愛してる…
ただ伝えたい 返事が思ってるのと違っても
いつも いつでも
君の姿を見かけても切なさだけが体中を走り抜けるだけ
満月の明かりさえさびしく見えてしまう
そんな自分に情けなさをかいま見ても
自分のばかさに気づくだけ ばかさ加減に呆れるだけ
愛してるが言えなくて
愛してるさえも言えなくて
もうしょうがないよ
今日も言えない…
僕の心にはまだ不安がひしめき合ってる
願い通りにはならなくても言ってしまったほうが今よりずっと楽なのになんでかな
愛してるが言えなくて
愛してるすらも言えなくて
日々だけが流れ星のように颯爽と流れてく
そう思う今日も
またひとつ破滅へのカウントダウンに近づいた。
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優しくしてくれと言われてるわけじゃないけど
なぜか君を目の前にすると優しくしたくなるんだ
君の瞳があまりにも綺麗だから優しくしたくなるんだ
こんな面倒くさがり屋でブショウ者の僕を君はなぜにたやすく魔法みたいに動かすのか
不思議な恋の呪文唱えたら ダーリン
僕はそのまま眠りの中へ落ちていく ハニーの膝の上
僕を呼ぶ声
僕を見る目
全てが愛おしいよ
僕の全ては君だから
フォユー
君になら全て捧げてもいい
眠れない夜
寝苦しい夜
全て忘れさせて
抱きしめて
百億万回のキスを超えた一度きりのときめきを手渡しでフォミー
あの出逢いが僕らの始まりなら終わりはそう僕らが死ぬまで
ずっとずっと続いていくんだ 奇跡は回り続けるんだ
百億万回キスしても本物の愛なんて感じられないから死ぬまで愛し合い一緒にいるって約束は君が生き残り僕が先に死ななくちゃわかってもらえないけど僕はきりもなく言うんだよ
わかってもらえなくたって 言い続ける
言っても聞く耳を持たない子供に親が言い続けるみたいなもんだ たとえは下手だけど
僕はいつまでも君の僕ってことでこれからもよろしくね
愛してるよ
愛してる
いついつまでも
どこどこまでも
しつこいくらい
君の人生にかかわり合いをしていくよ
もしかしたら君の人生で一番印象深い人になるよ
迷惑? かけまくりたーい!
気遣い? どんどんさせてよ
あかしなどほら探さなくたってここに光ってる
胸の中
ほらね光ってる
君を愛してるそのあかし
ホントだよ
ウソもホウベン
ジョーダンだよ
悪質な…
それもギャグだよ
ああ めんどくさい
とにかく好きだよ
愛してる
愛してるよ
愛してる
いついつまでも
どこどこまでも
愛はここで光り続けていくんだよ。
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君も僕もこの世界にたった一人だけ咲いた一輪の花
君も僕もまたとない花だから この先何万年経っても同じ花は咲かないんだ
限りある命の中で老いてもなお美しく枯れるまで咲き続ける
賢明に 精一杯 一生懸命
そんな姿に僕はほれて薄紅にほおを染めたんだ
淡い恋の色 心 ときめいて 同じ色に染まったんだ
ゆらり ゆらゆら
風に今日も揺れて
なにも見えない夜空の下 ただ咲いて
いつかそんなたわいない日々の末に枯れること イメージしても悲しいから仕方ないことは仕方ないとして今は今を楽しもう
ここで咲くこと
それが生きること
なにが苦しくても自ら散ってしまうなんて考えを何度も砕いてきた
そのかけらが部屋中を埋めつくしているよ
一輪の名もない花に名前をつけよう
そうだなあ 例えば「ご立派」とか「偉い」とかどうかなあ
それ以外 考えつかないや
だって生きてるだけで多分苦しいことたくさんあるのにそれでも生きてる人たちは偉いし立派だと思うから
名前にしては変だとは思うけど僕ならそんな名前を迷わずつけます
だから頑張ってるあなたを僕はそんなふうに呼ぶんだよ
君のお母さんやお父さんからつけてもらった素晴らしい名前の隣に記してほしい
ミドルネームのように
なかなかキマってるよ
アクセントみたいでキマってるよ
あなたもどうですか?
一輪の努力家よ
生きることにかけての天才よ
咲き続ける苦難の道を涙ながら選ぶ人よ
どうか弱くても心は強くあれ
僕は誰かもわからない道の向こうの人に叫ぶ
同じ空を見上げ
同じ時間の中を生きる
僕と同じ運命に惑う一輪の孤高の花へ
花は華々しく
花よりも華であれ
僕の心は今 まとまらないコトバで歌い出す
悲しいくらいなにもない夜空に心 急かされて そーゆーの下手なくせに歌ってみたんだ…
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夜空に満開に咲く花
思い出の中で母に抱かれて見た夏の景色
今年は君と見れそうかなあ…考えてた
幸せっていう火花をまき散らして人々の心に風をおくりこんで
弱虫の僕の背中を押した立役者
まるで魔法だね
花火は雰囲気を醸し出してキスしたりするのにとても都合がいいから
僕らもそれにあやかって雰囲気に酔ってみた
夜空に情けない音を立て舞い上がり
豪快にはじけるその光景に夏はつきますね
思い出は風のように過ぎます 心地いい暑さを引き連れ
夏は自転車を漕ぐように少しずつ少しずつ長い休みもカレンダーから遠くなる
景色がぼやけて見える昼間さえ夜になればすずやかな風がほおをくすぐる
夏の陽射しがおだやかになったなら君に手紙を出そう
「今年はどうか一緒に花火を見よう…」
大きくもなく小さくもないサイズの願い
そっと封をしてポストへ投函しに行く
それさえおっくうだけど 君の笑顔まで手紙は届くから思わず笑みがこぼれるよ
夏はまだまだ続いてく
忘れる頃まで続いてく
嫌いになるくらい毎年イヤなのになぜかいないとさびしい人みたいにせつない思いを残し やがて終わるまで 終わるまで 幻はすぐに僕の瞳に長い夢を映すだろう
そして今 夜空に花火が…ひゅるり
情けない音とともに夏の始まりを告げるようにはじける
僕はきっと きっと
バレないように今年こそは手をにぎる
勇気を出して 今まで何回も言ってきたから 今年こそは実現させる
そんなイメージを抱く僕はすずやかな春の風の中 不安げに少し期待して夏を呼ぶ
夏を呼ぶ
耳をすませば
遠く 聞こえる
蝉の声が君の声のような気がした
そんな春の終わり
夏の扉の前
僕はノブに手をかけてもうすぐ開けるだろう
素晴らしい夏の世界へ行こう
不安と期待をパスされ懐に抱えているとこです。
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二十歳の僕は
片足をあっちの世界につっこんでいる
五十歳の僕は
半身をあっちの世界に奪われている
百歳の僕は
ほとんど全身あっちの世界にいっちゃってる
心だけ浮かんでる
なぜかおしゃべり
そうしていつか向こう側へ行くんだね
わかってるんだ
みんなそうだったもんね 祖父も叔母も
僕もあっちの世界の住人になる
ため息がつくほど
呆れるほど
理解し過ぎてんだ
だから 悲しいのさ
いつか向こう側へ行くことより今はそれを知ってしまってることが
そして何よりそんな気持ちを抱きながら少しずつ少しずつその日に近づいてく毎日が
そして極めつけにいつその日がくるのかわからないことが
不安で不安で仕方ないのです
若いのに 僕
そんな事ばかり
ホント 縁起でもないよなあ…
わかってても考えてしまう
頭から離れない
絶対的な真実
みんな どう思って毎日生きてるかな
だからこそ精一杯
そう言うかなあ…
僕にはそんなコトバ
屁にしか思えないのに…
君はなぜ笑うのかな
そんな悲しい楽しさを そんな毎日を
そしてなぜ僕は毎日を意味もなく見送るのかな
わからないことばかり
今日もただ空を見上げて思うけど。