ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 新着順表示

甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 新着順表示 〜


[1280] 行き先も告げずに
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


新しい風に吹かれ包まれながら
いろんな出来事にたじろぐ自分
続けていくことを大変だろうってわかってはいたけど
それ以上に現実はきびしかった
行き先も告げずに
駆けだす未来
いつしか押しつぶされそうな不安だけがこのちっぽけな胸を悩ませていた

あの幼かった夏のあの日
どこへ行くのかそれさえ悩みきって決められずにいた
迷子の自分
どの扉を開けようか迷いきっていた
若い自分

そしてまた僕は行き先も告げずに…。

2007/07/19 (Thu)

[1279] うらやましい人
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


うらやましい人

僕より多くの朝を迎えられる人
うらやましいな
うらやましい人
僕より多くの夜を見ることのできる人

うらやましい人
僕より後に生まれたすべての人
くり返す生と死の中で
うらやみ続ける人たち
それは何度も何度も繰り返すだろう
この世界が滅びない限り
繰り返すだろう

僕はもう…もう
うらやましすぎてどうしようもないのさ
それでもその人にはなれないからため息をついてあきらめて悲しんでいるしかないのさ

あぁ誰も代われぬ命
あぁいつか僕にもおとずれる未知なる終わり
光もなく感情や記憶すら残らない
そんな悲しみに落ち込んでいく誰もが抱く痛切な想いに世界のこの不思議に僕は様々な理由を持った涙を流すよ

複雑になっていく大人社会の中で
上手に馴染めるすべをさがしながら
孤立するこのさびしさにふるえを来し
時々泣き崩れるよ
がんこで意地っ張りのこんな僕ですら
こんな僕でも誰でも
涙を流すよ

うらやましくてうらやましくて仕方ないから
僕は僕のまま
誰にも代われずもう二度と現れることもない景色を見納めるから
こんなにも悲しくなるのさ
こんなにも涙がでるのさ。

2007/07/19 (Thu)

[1278] 不安そしてまた不安
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


この胸の中にある不安という影なき化け物は
遠くから見下ろしてる
いつか目の前に現れて
私をこの世から感情もろとも消し去るだろう
その時まで私はこの胸にある不安感を抱き続ける

たとえどんな励ましの言葉をもらおうが
それは一時の気休めにしかならない
なぜなら私の瞳にはいつも現実という恐怖が張りついて離れない
だから今見えているかすかな期待すら不安の多さにうずもれてしまう

絶望はいつだって私をからかいにくる
希望だと想って手を伸ばしたらいつの間にか絶望に変わって
またからかうように僕を悲しませる

暗闇の中で灯す光はこの闇の広さの中ではあまりに小さすぎるから
すぐにまた消えてしまう
無意味なほどにくり返す悪あがき

不安そしてまた不安
何層にも積み重なる終わりのない連鎖
こぼす涙は心の片隅ではじけ落ち
全身に広がりやがて私自身を蝕んでいく限りない悲しみの色
隙間もなく染め上げて
いつしか私に食らいつく
静かすぎる終わり

僕という物語の旅の終わり、すべてを終わらせるために
すべてにさよならをする死という終焉
淡くやさしくそれでも運命の前で絶対的に忠実に
冷酷残忍に私を奈落へ突き落とす
誰も責めることもできず
傷つくこともない心は
灰となり肥やしと化しても
その想いだけは永遠に消えず残る
それでも不安は積もり続ける
この命に終わりがこない限り
途切れぬ不安は僕を苦しめ続ける
事切れぬ苦悩と迷走の日々の中で
数を増やし生まれ続けるんだ
今か今かと大口を開けて舌なめずりしながら。

2007/07/18 (Wed)

[1277] 最期の電話
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


警告灯が光っているよ
終わりをそっと告げるように
町外れの小さな電話ボックスの中
顔の見えない二人が交わす言葉。受話器は垂れ下がったまま
通話相手だけが私の名前を呼び続けるだけ
その必死の叫びすら私にはきこえない

立ち去った後の道はとても暗く寂しい
車さえ通らない忘れ去られた電話ボックス

私では君を愛すことはできない
そして幸せにすることなど、とても
あの日交わした約束はまるで裏切るためにあるように
いたいけな誰かの心に傷をつくる

私をはじめて愛してくれた、あなたよ
もう逢うこともないけれど私は忘れない
君がくれたやさしいあの微笑み
私は忘れない
たとえ明日のこない闇に向かい歩き出すとしても
私は忘れない
もう二度と逢えないにしても。

2007/07/17 (Tue)

[1276] 光のジュース
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


星のきれいな夜にみる夢の中で
君をさがして右へ左へさまよう僕
陽が落ちて深い深い闇に包まれた
草も根も分けて暗い暗い森を走り抜け
君の呼びなれた名前を呼んだけど
返事はなく代わりに虫たちの鳴き声が夏の静けさに美しさを添えている

君はほんの少しのことで泣いてしまうから
無頓着で鈍感な男の僕とは違うからね
赤い月を背に歩いたり走ってみたり
時々あきらめそうになった
君の存在の偉大さがちっぽけな僕の存在をかき消すように
君と並べばいつも僕は透明人間だから

それでも朝は僕を目覚めさせ
今日も闇をつれ光を瞬かせ
ゆっくりと時の流れは楽しい時間をさらっていくから
こんなにも独りになった途端の淋しさの深さを増せさせる

光のジュース
僕の心に甘く注がれていく君の言葉の数々
『おはよう』ってただそれだけで安心しきった僕はのぼせ上がるけど
君がただそこにいて僕の方を見て微笑んでくれる
ただそれだけで僕はずい分助けられてるんだなぁ
パワーを分けてもらってるんだなぁ

光のジュース
だんだんと輝きを増して
どんな価値のある宝石よりもかけがえのないこの世にひとつの僕だけの大切な人
言い合いになった後ですら輝きはなくなることなく
僕の心に 君の心に
あたたかな気持ちをはこんでくる

君と僕をつなぐすてきな言葉『愛している』。

2007/07/17 (Tue)

[1275] 絡まったそのまま
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


絡まったそのまま
僕は歩いてゆくよ
無愛想に不格好に
僕は歩いてゆくよ
不器用なこの両手でいったいなにを描けるだろう
不気味なこの仮面をつけずに済む日はやってくるのか
僕はただそれだけを考えている
今日はもちろん明日さえ考えている
考えすぎて時に気が狂いそうになりながらも
無意識に考えてる

まるで糸が絡まっても笑ってしまえるマリオネット
表面はきっと善人さ
でもそれだけに内面はペテン師で悪人

絡まったそのまま
つり上げられた片腕のまま
僕はつまずきながらも光に向かおうとする
かわいそうなマリオネット
身動きのとれないまま
消えない不安の糸に絡まった
悲しい悲しいマリオネット

絡まったそのまま
笑いながら涙する不憫なマリオネット
操るのは自分自身
一人二役の孤独なヒューマン
悲しい悲しいマリオネット。

2007/07/16 (Mon)

[1274] 天気予報が外れた日
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


天気予報がめずらしく外れた日は
君があっけなく死んだ日さ
なにもかもが本当のことじゃないとあらためて知らしめられた日だ

さよなら…さよなら
もう逢えない人よ、仕方ないって思うほかないよね
運命はただ冷酷に誕生祝いをひかえた彼を連れ去ってった

さよなら…さよなら
もう戻らない命よ、雨降りの街、切れかかってチカチカと点滅してる廊下の蛍光灯
暗がりの世界
見開いたこの瞳に映るのはひっくり返しても絶望一つ
絶望だけさ

ゆっくりと蛍光灯は力をなくして光を失っていく
静かな暗闇の中
いつまでも立ち尽くしてた
頼りの明かりを失って
一歩も動けずにいる僕

なにも考えずにいられる居心地の良さに
心を操られてた
あの蒸し暑い真夏の怖い夢。

2007/07/16 (Mon)

[1273] 君の席は最前列の特等席に
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


いっつも
君を想い泣き笑い
時に怒りどうしようもなく申しわけなく思うときが何度もあるんです
数え切れない日々さえおおってしまうくらい大きな君の愛

君のいるべき場所は
僕のすぐ隣
もしくは目の前
君の席は最前列の特等席に
座っていてほしい
僕の視界の中で君が笑うから
僕はいつも本当にいつも
その笑顔で助けてもらってることの感謝の気持ちを
心で感じるのです。

2007/07/16 (Mon)

[1272] 喧嘩したってすぐまた僕らは
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


オーイェーイ(かけ声)
喧嘩したってすぐまた僕らは
明日になれば何事もなかったように
向かい合って笑いあえるさ

だからって反省してないわけじゃなくて
互いの落ち度を認め合うその心こそが仲直りのいちばんの秘訣だろう
喧嘩の後は夕暮れが少しいつもよりも目にしみってくるのは
きっと、言うんじゃなかったていう後悔の気持ち
それと謝りたいのそのふたつしかないだろう

オーイェーイ×2
うれし涙を流す僕の隣でまた君が笑いながら
私もごめんねってしょんぼりした顔で僕に言うから

オーベービー
喧嘩したってすぐまた僕らはね
離れたその距離の中で淋しさと悲しさをいつも喧嘩する度に感じては大人げなくなるだろう
だからまたこうして仲直りしてさ笑いあうんだ!

いつだってー
僕は君を想わない日はなかった
あの出逢ったときの気持ちでいたいのに
愚かな僕がそんな気持ちを軽くいつも追い抜いて
言い合いになる
だから僕はもう一度君に出逢った頃の気持ち取り戻してさ
君に言うよ
忘れかけてた『愛している』を
恥ずかしがりながらも
頬を赤く染めながらも
目をそらさずに言うよ

オーイェーイ イェーイ
愛している
愛しているよ 君だけを
これからも愛し続ける 目の前で顔をおおいながら涙を流す君を。

2007/07/16 (Mon)

[1271] お腹がグー
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


お腹が空いたから
帰って飯にしよう
帰りながら今日の晩飯がなにか考えてね

お腹がグーグー鳴ってるから
あの空に浮かぶ白い雲さえ食べ物に見えてしまう卑しい幻覚

お腹がグーグー鳴り続けてる情けないくらいに
急いで家に帰ってただいまも言わずに台所へ

『お母さん、今晩の晩飯なに?』って聞いたよ。

2007/07/16 (Mon)
4221件中 (3061-3070) [ << 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 >> ... 423
- 詩人の部屋 -