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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 新着順表示 〜


[978] 12月のうた
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


切なさ募る12月
僕の心に積もる雪
君というただ一つの拠を失った僕に残ったもの
惨めなだけの12月
僕の瞳に映る雪景色

赤と緑のクリスマスカラーに街は彩られ
毎年のように商店街は人で賑わう
君がくれた手編みのマフラー首に巻いて
独り淋しく宛もなくさまよう僕

行き止まりの愛
離れてくふたりの距離
気づいたときには僕の隣の君は思い出になる
雪みたいにすぐに溶けてなくなる
僕の胸の中で冷たくなって
跡形もなく何処か遠い場所へ消えてった…

この雪が降り止む頃には
きっと
街はいつもの静けさに戻るだろう
そしたら
君のことも忘れてしまいそうで
それだけが不安でたまらないんだよ
だから
まだ雪よ
降り続いておくれ
僕の気持ち
天まで届いておくれ

失ったもの
もう戻らない
決して…
だけれど
きっと僕のこの胸の中に
いつまでも
いつまでも
君がいます
変わらない笑顔で僕に微笑みかける
君がいます

僕は忘れない
どんなにつらくても
あの楽しかった日々を胸に
これからの未来を生きていくのです
真っ白く染まった
道を歩きながら
口ずさむうたは
12月のうた。

2007/04/22 (Sun)

[976] 遠き記憶
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


張り裂けそうな胸の傷みは
悲しみの度合いを物語る
今日もまた立ち直れずに部屋に閉じこもる
窓の外では雨が降ってる
まるで僕の心感じとったように
雨は少しずつ少しずつ強さを増す

独りの寒さに堪えてる
見えない何かに怯えて
一人泣いた夜
いつも隣には孤独
先の見えぬ不安からか
すべては遠ざかる
あの日から
僕の時間は止まったまま
町は暢気(のんき)に夏祭りの準備

嗚呼、
遠き記憶よ
僕の中に眠る悲しい過去よ
無かったことには出来ないからね
嗚呼、
僕はこのまま
記憶に足を取られ
悲しみの中に埋もれてしまうのかな
そんな事
考えたら
不安で仕方がないんだ
こわくてふるえてしまうんだ。

2007/04/21 (Sat)

[975] 愛憎
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


誰かに抱く愛しさが
強ければ強いほど
憎しみもまた強まるんだ
隣り合わせの感情
ぶつかり合う度に涙
愛と憎しみが混ざりあった毎日に
夜と朝が交差する瞬間に
影は光を生み
光は影を生む
無意識の内に
誰かを憎む
そして
無意識の内に
誰かを愛す
いつも
いつも
いつも。

2007/04/21 (Sat)

[974] 熱帯夜
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


君の心に映し出された僕の後ぐらい邪心
異常なほどの夏の暑さのせいでおかしくなりそうだ
自分ばかりを責める日々
そして今日も
不安定な愛のバランスを保たせるのに忙しいよ
ベッドの中じゃ子猫のような女の子も
生きるために必死だ
やりたくてやってるんじゃないと
愚痴をこぼす
新宿の夜
追加料金を払い
繰り返される歪んだ快楽行為
露骨な喘ぎをもらす
純粋を犯す過ち

こんな夜に
僕は独り
自分さえも恐ろしくなるほどに
眠っていたものが暴れ出した
熱帯夜
にわかに残る
女の香水のによい。

2007/04/21 (Sat)

[973] 夏景色〜風鈴をしまう日
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


暑い夏の日の午後
青い空と白い雲が見える
太陽が顔をのぞかせてる
コップに注がれた冷えた麦茶
氷が音をたてて溶けはじめてる
『暑いな〜…』
バカみたいに繰り返す
出かける気にもならない
下着姿で畳の上
寝ころんで
目をそっと瞑る
風鈴がチリンと音をたてる
蝉が鳴いてる
遠ざかる音達
薄れていく意識
そうやって
気づけば夏が終わって
また夏が来て
同じような景色を眺めてる
でも大概そんなもんだよ
君は笑って言うけど
少しだけ
儚いような
切ないような気持ち
この胸に芽生えた
通り過ぎる八月の終わり
風鈴をしまった。

2007/04/21 (Sat)

[972] 青春歪曲 (後半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


恐れながらも
おののきながらも
立ちすくみながらも
僕ら道を切り開こうとしてる
あの日しでかした
過ちも失敗も
プラスにしていく
二度とこない
今という時を
走ったり歩いたり
サボってみたり
誰かを死ぬほど
好きになったり
そうやって繰り返す毎日が
いつの日か皮と骨ばかりになった僕をあたためてくれる
躓いたときヒントをくれたりする
だから僕は
生きてやろうと
今を謳った
そして僕は今も
此処にいる
此処にいて
夢を追って
今も走り続けてる途中なんだ
歪んだメロディ
だんだん聴こえなくなる
やさしい君の声
春風のような心地いいメロディ
規則正しいリズム
僕を包む
僕を突き動かす
不思議な気持ち
それはきっと愛さ
目に見えないけれど
僕は感じてる
心に感じてる
いつも いつも
すぐ側で
君を感じてる
僕は感じてる
あの頃にはなかった
あたたかい愛の存在を

感じてる 感じてる…。

2007/04/21 (Sat)

[971] 青春歪曲 (前半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


張りぼての月に逆さまにぶら下がる
重力も常識も無視して
コウモリになった気分でぶら下がる
いま心を埋め尽くす
迷いに決着をつけなければ…
バラバラになった記憶を一つ一つかき集めて
思い出すんだ
忘れようとした過ちも抜かりなく
全て全て
思い出すんだ

僕は今、
混沌の中
息継ぎもろくにままならない
謎ばかりの世界
目覚めればまた憂うつが容赦なく襲う
泳ぎ方すら忘れてしまった
覚えているのは役に立たないことばかり
そうたとえば
あの日流した涙とか
君が言い放った
さよならの一言とか
嫌なことばかりが
何故か頭に残っていた
長い間しまっていた想いが一気に胸の奥からこみ上げてきた

今、僕は
悲しみの中
答えを探してる
出口を求めてる
愛を探してる
足りない記憶(ピース)なら
この手の中さ
焦る想いを押し殺して
間違わないように
一度きりの道を歩いている
常識だらけの
こんな世界で
すました顔で時々生き急いで

頭抱えて
探してんのさ
膝を竦めて
暗い部屋の中
悩んでんのさ
立ちふさがる壁を
どう乗り越えようか
目の前にある謎を
どう解き明かしていこうか
考えてんのさ

冷たい風の吹く
果てしない道の途中
それぞれがそれぞれのあるべき未来を
探してんのさ
旅人の真似事?
いや、違う
そうじゃない
現実と戦ってる
現実と向き合ってるんだ

2007/04/21 (Sat)

[969] 春を待つ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


時間が経てば経つほどに
愛は深みを増す
重なり合う手と手が描く明日
それは僕らにしか見えない
きっと素敵な毎日が待っている
悲しむことはない
きっと寒い冬が終われば
温かな風が吹く春へと変わるから
そのために僕は今
僕らは今
やるべき事を探してる
求むる夢を見つめてる

代わる代わる過ぎる
季節の中で
何かをまた失くして
何かをまた手にした
目覚めた時には
もう大分時間をくってしまった
それでも僕は
春を待つ
もう大分突き放されてしまった
それでも君と
春を待つ

幾度の冬を乗り越えて
僕らは静かに
春を待つ
僕らは抱き合い
春を待つ
静かに静かに
春を待つ。

2007/04/21 (Sat)

[968] 寝言
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おやすみ おやすみ
なんだか名残惜しいけれど
おやすみ おやすみ
どうやら時計を見ればもう寝る時間

月と星がダンスする
今日と明日が入れ替わる
目覚めたときには
もうそこは明日の世界
でもおやすみと言った昨日の僕は確かに此処にいた
今日は今日の悩み
明日は明日の悩み
抱え込む
不安が募る
涙が溢れる
それでも
今夜もまた君の隣で僕は言うだろう
おやすみ おやすみ
また明日
また明日会おう

現実から夢へ
夢から現実へ
帰る場所を探して
僕は目を閉じたり開けたりする
やわらかい風が
僕の頬を撫でる
暖かい感触が
僕の手をさわる

ムニャムニャ
大好き…だよ…
ムニャムニャ
…大…好きだよ…
夢うつつくり返す寝言
君には聞こえるだろうか
僕の心の声が…。

2007/04/20 (Fri)

[967] さざ波
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


愛を知る前までは
その素晴らしさに気付けてなかった
愛を知ってからは
その素晴らしさに気付けました

人を心の底から愛すというのは
美しいけれど
とても重責なもの
今まで一人で間に合ってたものが間に合わなくなる
でも望んだことだから
最後までやり通す
当たり前なことだ

知らぬ間に時は過ぎて
いつの間にか僕は新しいことに慣れていく
あの日できなかったことができたりする
世の中のこと少しは見直した気がする
『誰かのために』と働く意義を理解した気になって
天狗になる僕を叱る親さえもう居ずに…

満ちては引く
さざ波のような
時の流れ
いつの日か僕を浚っていく
命が終わる日に
僕を深い眠りに誘うだろう

嗚呼…流れ行く時の途中君に出会えて良かった
嗚呼…愛せることの喜びを知ることができた

それだけで もう
思い残すことはないだろう
それだけで もう
心は幸せで満ち満ちる

夕暮れがきれい
明日も明後日も
ずっとずっと
僕は君の隣で
変わらない気持ち
持ち続けて
いつまでも
この幸せが続くようにと
胸の中でそっと何度も何度も繰り返す
そうまるで
さざ波のように。

2007/04/20 (Fri)
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