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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 新着順表示 〜


[752] 愛妻弁当
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

お昼時 弁当箱のふたを開ける

少し焦げた卵焼き

煮くずれしたハンバーグ

形の定まらない不思議な形のおにぎり

それでも 味は格別
見た目を省いては

だけど いつも
毎度のことながら
感謝してんだ

君が朝早く起きて
作ってくれてるの知ってるから
僕の為に料理の本を読んで少しでも美味しい弁当を作ろうとする
君の努力を 頑張りをひっそり見ているから

だから 僕は不満や文句なんてこれっぽっちもないさ
だから これからも作ってください

お昼時 お弁当のふたを開けるたび
君の料理の腕が上がるのが僕の楽しみなの

だから 今日も昼まで楽しみで楽しみで
ドキドキなの

君の愛情がたっぷりはいった
愛妻弁当を食べるのが楽しみなの

どんな料理が飛び出すのか楽しみなの
きっと世界中 世界中でいちばん
幸せ者なの 僕は
だって だって
君の愛のこもったお弁当を食べられるのは僕だけなんだからね。

2007/03/24 (Sat)

[751] カルテット
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


終わりへのカルテット
共に奏でましょう
君と僕の二人で
始まりのメロディに包まれながら
愛を唄いましょう

光も闇もなく
正義も悪もなく
唄うのは調和のハーモニー
奏でるのは奇蹟のシンフォニー

タクトを操り
そのダンスするタクトに合わせて
美しく繊細な指が命じるままに音楽を奏でましょう

終わりから始まりへと
始まりから終わりへと
愛のすべてを
命のすべてを
今ここに奏で合いましょう。

2007/03/24 (Sat)

[750] 光への階段
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

悲しみも喜びも受け覚悟が入れるなら
あなたがくれたこの愛も受け入れられるはず
だから僕はそのために光を目指す
深い闇を抜けて風切り
君の元へ行くよ

誰も知らない国へ
パスは自由を求める心さえあれば誰だって行けるのさ暖かな風が吹きいろんな花が咲く場所へ
幸せが生まれる場所へ
飛んで行く。

2008/01/22 (Tue)

[749] 月影
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


グラス傾けて
床に滴り落ちる
安物のブランデー
堅苦しい話はせずに
首につけた蝶ネクタイは外して
夜空の闇に浮かぶ月の真下に影一つ
まるでスポットライトのように
僕を照らして
ただ僕を照らして
そう静かに照らして
水面に浮かんだ月一つ
石を投げたら揺らいでまた元の形に戻る

ダンスは嫌い
あなたも嫌い
好きなのはあの月
そして
月の真下のあの影
月影ただそれだけ。

2007/03/23 (Fri)

[748] 『多重人格者』
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


生まれもっての醜さは誰のせいだ
心も姿形もなぜこんなに醜いんだ
そのせいで僕は光にさえ見放され
闇に生きるしかなくなった
この責任は誰が償うんだ

関係のない者はきれい事で宥めてる
腐った心を持った賢い奴はただあからさまに僕を嫌った
本当の正しさをはき違えて育った大人たちはそんな僕を悪魔だと言いやがった

口の中に残る今朝食べたピーナツバターのあの甘ったるい味
ずっとつけっぱなしのテレビが報せるここ一週間の天気
立て付けの悪い窓から見える濁りきった灰色の曇り空
しとしととぱらつき始めるにわか雨

醜さは誰のせいにもできはせず
明らかな間違いを正当化したり
誰かに平気で嘘や傷つける言葉を吐ける
その心こそが悪いんだろう
そしてそんな心を持ってしまった僕は
もっと悪いんだろう

口癖みたいに言う「何とかなるだろう」
何とかなるなら苦労はしねえよな
それなのに何とかなるだなんて言い訳にも程がある
そう言う僕が自分でも吐き気がするほど嫌いだ

僕の中にいる何百何千の人、人、人
様々ないくつもの感情、感情、感情
まるでそれは多重人格者のように
僕を道化にも騎士にも修道士にもする
そして一歩間違えば恐ろしい殺人鬼にだってなる

それが愚かな僕ら人間だろう?
それが僕らに架せられた刑罰だろう?
人間の本来の正格を封じるための心につながれた冷たくさび付いた人格を保つ鎖何だろう?

それが外れてしまえば
まるで狂ったみたいに僕らは鬼にも蛇にだって化すんだろう
それが僕ら人間だ
それが僕らの心に中の深い深い底知れない闇の正体だ。

2007/03/23 (Fri)

[747] 朝から晩まで
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ずっと同じ問いかけが頭の中で
ぐるぐる回っている
それはもうだいぶもう前から
何度も考えては気に入らなくて切り捨てた答え
そんなことをずっと繰り返してたら
いつも気づくと
空は夕焼け茜色

朝から晩まで
同じことで僕は悩んでいる
たぶんおそらく明日も満足のいく答えは出ないだろう
そうして気づくと
昨日のように空には綿菓子のような雲が泳ぎ
空がキレイに茜色に染まる
もやっとした朧気な気持ち抱えたまま

昨日から明日へ
明日からその次の日へ
ドコまでも日々は続く
終わりへと毎日を暮らす
ぎくしゃくした苛立ちと迷い
いつでも付きまとう不安と憂うつ
一年また一年と年月は早足に巡る

朝から晩まで
おみくじは毎年
たいてい吉止まり
それでも何故か
ここにいるのが不思議なくらい
僕は答え探してる
生きたいと想ってる
数え切れない
後悔や悲しい出来事に涙しながらも
僕は答え求めてる
愛を知ろうとしてる

朝から晩まで
ずっと ずっと
頭の中の疑問
解き明かそうとしてる。

2007/03/23 (Fri)

[746] 時の川
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ユラリユラユラ
時が流れていく
時代が流れていく
ユラリユラユラ
歳を重ねていく
年齢を重ねていく

まるでそれは
川が流れていくように
ゆっくりと しかし
確実に私の命を削っていく

ユラリユラユラ
美しく そして 残酷に。

2007/03/23 (Fri)

[745] グッドバイ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


何かを忘れちゃ
また何かを忘れて
その何かのせいで僕は
愛さえ夢にさえ嫌われちまった
ひとりぼっちの俺

さよならの果てには
何もないことくらい
分かりすぎてるってほど
分かっている
それなのにどうして俺は意地を張る?
それなのにどうして俺は独りを選んだ?
今でもその答えは分からないまま
孤独を引きずって
大人になったよ

グッドバイ
もう孤独は嫌だよ
グッドバイ
もう独りは嫌だよ
だから 君と暮らすことに決めた

淋しい夜を何度も味わってきた
愛とは無縁な埃っぽい世界で

だから
君と僕のふたり
孤独な者同士
釣り合うのかな
だから
こんなに馬が合うのかな
でもそんな愛があっても良いと思う
だってやっぱり独りはとてもとてもこわいから
独りのときの傷みをしっているから。

2007/03/22 (Thu)

[744] らしさ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


君らしいな
君らしいよ
君らしいぜ

無理してやさしさ装わなくても良いよ
年齢差なんて気にせず話しかけてきてごらん
もう恋人同士なんだから

周りがどう見ようが
僕らは僕らさ
それでもガタガタ言う奴には
痛い目に合わせればいいんだ
気にすることはない
泣くことはない
さぁ ふたりになろうよ
さぁ 夫婦になろうぜ

如何に相手を傷つけないように断るための言葉選び
そんなの考えるようなことじゃないさ
自分が思った通りに伝えりゃいいんだ
さぁ 言ってごらん
恋人がだめなら友達でいいよ
君の悩みや迷いを聞いてあげる相談役でいいよ

だから ほら
言ってごらん
涙はこんなに出ちまうけど
かまわず さぁ
言ってごらん

それが
君らしさだから
それが
君の答えなら
僕は喜んで頷こう
それがきっと多分
僕の役目
それがきっと絶対
僕の役目
僕らしい恋の終わり方さ。

2007/03/22 (Thu)

[743] 平べったい月の夜
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あなたにはじめて
出会ったときのこと
今までずっと考えてた
あなたは今も昔も
出会った頃と変わらずきれいだ
心も体も僕なんかじゃ
勿体ないくらい君はきれいさ

やわらかな平べったい月の夜に
恋をした
照れくさいから言葉をしまった
そっと胸の奥に

やさしい月明かりに揺らめく君は
まるでいま地に降りたったばかりの
白い天使のようだ
ドレスに着替えた
あなたはあの頃のような可愛らしさとは
打って変わって
もう立派な大人の女性さ。

2007/03/22 (Thu)
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