詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
もう一度忘れかけた
夢の続き
君とみたい
あの頃と何ひとつ変わらない気持ちで
夢の続き
見に行こう
時間の流れがもし
二人を変えてしまったのなら
それでも心には
あの日の愛がまだ残っている
呼び戻すんだ
あの日の誓いを蔑(ないがし)ろにはせずに
夢の続き
一から見ればいいのさ
振り出しからまた歩きだしていこう
そしていつの日かあの日の二人取り戻すんだ
前よりももっともっと深まった愛情を取り戻す気持ちで。
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遠いあの日を懐かしんでも
もう戻れないんだ
それだけはいくらバカな僕でもわかるよ
気づけば時は流れすぎ
あっという間に僕を大人にして
忙しい日々に身をゆだねている
あの頃から考えれば検討もつかないほどのきびしい毎日に
昨日のように思い出すのは
輝いていた青い若かれし頃と
何もかもが幸せとよぶに相応しい
そんな毎日を僕はいつ落としてしまったんだ?
想い出は空に
この胸の中に
いつまでも焼き付いている
それなのに思い出す度に
こんなにも胸が熱くなって涙が出るんだ
それは歳を取れば取るほどに熱さを増し
涙もろくなる
落としてしまったのは
生き生きとした若さと漲(みなぎ)るほどの元気か
いや、違う
僕は何も落としてなんかいない
ほら、目を覚ますんだ
君の声が僕をあの日に戻してくれるよ
眩しい日差しと
エプロン姿の君の微笑んだ顔
そうだ、歳を取って、大人になって失ったものなどないんだ
君のその笑顔を僕は忘れていたよ
あまりにあの日が懐かしいもので
懐かしさとはかなさが僕に魔法をかけて
忘れかけていたんだ
思わず抱きしめたよ
君のその華奢なカラダに
失ったもの、得たもの
色々あるけど、それらはすべて君の笑顔を見れ
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肩まで浸かろう
冷え冷えとした冬は尚更
肩まで浸かろう
洗面所は寒いから
でるまでには身体をポカポカにしなくては
大人になるたび
浴槽からあふれるお湯の量が増える
今日もお仕事ご苦労様
自分にそう呟く
風呂上がりは冷えたビール
おつまみに枝豆
相場は決まってる
でももう少し浸かろう
子供のように三十秒数えてさ
肩まで浸かって
もやがかかった浴室内から見る
窓の外に月がひとつ
もう少しそれを見てから
でるのはそれから
だから
肩まで浸かろう。
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怖い夢を見た後で
目覚めた私の耳に届く雨音
さっきから降っている
それとも気づかずに夢の中
一日中さまよっていたみたいだ
額の汗を拭ってカーテンをすーっと開け放す
月が浮かんでる
夜空の闇にポツンと輝きを放って浮かんでる
机の上の落書きだらけの日記帳
開いてもみたけど
役に立つことは何もか書かれてはいない
ただくだらない落書きと夜空に浮かぶ三日月だけ
雨と夢の後には
ただ目覚めの悪い
現実がそこにあるだけ
夢の中では上手くいっていた事も現実では上手くいかない事ばかり
気づくといつも苦しそうな顔で
都会のくすんだ空を見上げるようにして日々を唄うだけ
雨に濡れ
なおも美しい
月は輝きを保ったまま
私をいつも可哀想な目でみるだけ。
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思ってもみないことを
思わず口に出してしまうのは
そんな思いが頭にあったという証拠で
だから口に出してしまったワケで
だから今、君を傷つき涙している
変わらない日々を
変えたいと願うのなら
今一度、足を前へ進み出すんだ
もう一度、剣を取り戦うんだ
愛をそのままに
勇気と決断さえあれば
涙しても誰かを守れるさ
風にも雨にも
負けないほどの愛の力で
僕らはどんな困難にも立ち向かうんだ
この瞳にいつまでも揺らぐことのない
愛おしき君を映して。
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何故だろうか
私はいつも心を落ち着かせて眠れない
何故だろうか
私はいつも誰かに八つ当たりをしないではいられない
何故なんだ?
この胸の違和感は
なんなんだ?
この胸のざわめきは
どうしてなんだ?
私一人暗い深海に置き去りにされた気分だ
これがやがて来る
死の前兆か
私に与えられた
運命を突きつけられた
胸騒ぎというものか…?
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君の声はいつも雨音のそれに似ている
聞くたび聞くたびに言いようのない切なさがこみ上げる
まるで腹の底をえぐるような
そんな気持ちにさせるんだ
ただ君が私に心配させまいと
強く見せるその仕草に 声に
僕はいつもどうしようもない胸苦しさをおぼえる
ほら、また
今日も聞こえる
すぐそこで
君の声がする
八月の終わり頃に降る雨のような
湿っぽく冷たい雨音のような君の声が…。
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暗く音もない闇の中を飛びかう
貴女はまるで蛾のように
その甘いリンプンでどれだけの男をだましてきたの?
巧みな言葉と抜群のプロポーションで
どれだけの悪行を尽くしてきたの?
私にさえ貴女はウソをついた
私の羽をうらやましがって
貴女は私にカラダを赦したの?
何をそんなに欲しがっているのか
何がそんなに満ち足りないのか
貴女はいつも得られたもの以上のモノを求める
もっと…もっと…とあなたは私が差し出したモノ以上のものを欲しがる
まるで光を求め群がる汚らしい羽をひらひらさせながら
暗闇をさまよう蛾のようだ
貴女を見ていると
蛾を見ているようで
いつも吐き気がするんだ
それでも君への愛を絶やすことはない
それが蛾の貴女を愛してしまった
蝶としての私のけじめだから……。
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人生を甘く見て
軽くスキップしてたら
落ちてた小石につまずいて
転んじまった
泣きながら帰った夕方
運悪く水たまりに転んじゃって
母親にものすごくどやされたっけ
そう人生は甘くはなくて
良いことばかりじゃないけれど
だけど僕らはそれでも何かに向かって歩くんだ
転んでも転んでも立ち上がって
涙を拭いていつの間にか大人になって
我慢強さや知識を身につけて
あのころよりはマシなったドジな自分
今でも少しドシさが残ってる
だけどそれも良いんじゃない
自分って感じがして良いんじゃない
だからスキップしようよ
たまには羽目を外そうよ
そしてスキップしようよ
子供の頃を忘れないように
わざと転んでみたりして
大人になったなって素直に思う
それだけで大人な僕がいる。
詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
マーケットに行こう
何かほしいもの見つかるかも
マーケットに行こう
目当てにしてる何かあるかも
知らず知らずの内に重ねちまった
言い訳や屁理屈を売りに行こう
いつも いつも
しくじった顔で
いつも いつも
寝れない夜を過ごす
今日だって……
だから
マーケットに行こう
マーケットに行こう
君を連れて
マーケットに行こう
マーケットに行こう
二人して
マーケットに行こう
流した涙
これから流す筈の涙
ヤッパリ買い戻しに行こう。