詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
もう何度同じ問いかけを繰り返しただろう
いつになっても明確な答えは見えてこないまま
僕は気づけば大人になってしまっていた
語るにはあまりにも短すぎる人生の儚さを切に感じた
不意に窓の外を眺めてみた
鮮やかな眩しい光と共に朝陽が空高くへよじ登っていく
まるでそれはあの頃と何ひとつ変わらないまま
何事もなかったかのように朝は予定通りに訪れた
憎しみも妬みも嫉妬も裏切りも
数えるのも嫌になるくらい抱え込んだ
光ばかり背負って人は人生という長い道を歩けない
ときには闇を抱えることもある
人はそんなに完成された生き物じゃないんだ
ときには人を裏切ったり傷つけたりしてしまう
どんな人にもいえること
どんな人でも持っている人間の暗い影の部分
一日は始まりと終わりがあり
否が応でも終わりは訪れる
それがこの世の決まりだから
だから人は終わってしまうその前に理想ややるべき事を果たそうとする
それは夢だったり人によって様々だ
後になって悔やむことないように
人はできるだけ未練を残さないよう都合の悪いことはなるべく忘れよう忘れようとする
それが人間の性だ
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橙がかる空の色
高くそびえたビルの屋上から見上げる
夕焼け空の向こう夕闇が迫る
ふいに悲しさと切なさが入り交じったような何かが胸の奥で切なげなメロディーを奏でている
此処から見える景色はどれも悲しげで
行き交う人は蟻のようにあちらへこちらへ忙しく蠢いている
僕の中で生まれた
このどうしようもない不安の影は日に日に濃さを増してゆくばかり
胸の奥断ち切れぬ想いをぶら下げたまま今日も日暮れへと向かっていく
徐に吐き出したため息が都会のくすんだ空気に混ざって
空高く白く煙り消えていく
やがて時間は淋しい夜をはこんでくる。
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親父が昔うまそうに飲んでいた生ビール
今でこそ飲めるけどあの時のガキだった僕はビールの泡を口にしただけでも美味しいとは感じなかった
それなのに不思議だね
大人になって飲んでみたら
不思議と美味しさがわかったんだよ
懐かしいな
懐かしいな
時々ビールを飲みながら
あの日の僕を思いだしては涙浮かべる
親から離れて暮らす淋しさよ
ビールの泡とともに消えゆくがいい
明日になれば全部忘れるさ
来年の正月にはみんなに会えるさ
それまで頑張るとしますか。
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どんな人にでも落ち度があり
どんな人にでも汚い部分があるんだよ
人間は不思議だね
心があるのにも関わらずに
それを悪いことにしか使おうとしない
頭がいいのかよすぎるのかわからないけど
とっても悲しいことだよね
外面はいい人に見えても
中身は見た目とは裏腹に棘だらけかもしれない
見た目に騙されちゃいけないよ
心を許した途端に傷だらけ
そんなの嫌でしょ
だから簡単に人を安易な気持ちで信じちゃいけないのさ
美しい花には棘があるのさ
綺麗な女ほど汚れているものさ
その綺麗さを上手く利用して世の男を騙してくるんだ
用心しようぜ
シカトをしようぜ
騙されるくらいなら僕は性欲よりも財布を取るぜ。
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ねぇどうして君はそんなに孤独になってしまったの
ボロボロの羽で空へは飛べない
この街は悲しみで今満たされているんだ
もう戻ることのできない日々のそのすべてを
何を求めて今生きてるんだ
もう何ひとつ僕には夢を掴む手だてすらないというのに…
あの日恐れながらも
飛び立った羽化したばかりの揚羽蝶
雨に濡れ
輝いてる誰よりも
美しい羽と美しい心のまま
空の果てへと飛んでいきたいの
いつか終わる命ならこのまま何処までも。
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覚えているのだろうか
君は私を記憶から消し去ってしまったの
それとも出逢うときが遅すぎたのか
時はあの頃から流れすぎてしまった
何度も何度も繰り返した問いは
いつになっても返る気配すらない
愛しているからこそ
憎しみは増し
欲望は尽きず闇は深くなる
ただ一人の心の理解者だった君を失った僕がもうこの街に居残る理由はない
裏切りの街に灯る明かりは
冷たく悲しげで僕には辛い思い出でしかないから
僕は故郷を捨てざるおえなかった
今はもう遠い昔話。
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今はまだ歩きだしたばかり
時間はまだ余るほど残っているから
焦らずに慌てずに失敗することを恐れずに失敗したことを恥じずに
ゆっくりのんびりと自分のペースで歩いていこう
涙は流しただけ強くなれるんだ
何度となく挫折を繰り返して人はやがて大きくなる
最初からうまくやろうとしても誰もうまくなんてできないのさ
何度も何度も失敗や挫折を繰り返して
やっと努力の末理想を勝ち取ることができるんだ
だから どうか
自分を見失わずに
やれる分だけ無理せず挑戦することが無難な考えさ
無理をしてまでペースを上げる必要はないよ
だから そうさ
理想の叶う日まで
走らず歩こう。
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君のココロを盗み出したいよ
僕だけのものにしたいよ
君のココロはどんな宝石よりも美しく価値がある
だから僕は君のココロが欲しいのさ
月も寝静まる真夜中
君のところへ忍び込んで
そっと連れ去りたいよ
カッコ良く挑戦状なんて叩きつけてさ
不適な笑みと真っ黒なマントを翻して
神出鬼没な怪盗になって
君を自由な世界へ解き放ってあげたいよ
君の自由を奪う悪いパパから君を救い出したいよ
もしもできたなら
今夜迎えに行くよ
僕はその名も怪盗ハートキャッチャー
君のココロを鷲掴みにするため参上するんだ
恋の怪盗紳士さ
待っててよ
今行くよ
風のように音もなく
君の元に自由を届けに参上しよう
瞬時参上
怪盗ハートキャッチャー。
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昔を懐かしみながら
あの日の自分を思い返してみた
終わりへと向かう列車の窓から眺める景色は次から次へと変わっていく
時が流れていくのを切なく思ったり
時にはうれしく思ったりした
窓に映る景色はいつも淡くどこか悲しげでやさしい色をしていた
哀愁列車に乗ったずっと前から
僕は終わりのあることを知っていたの
知っていて今まで生きてきたの
誰にも話してないけど何度も死にたいと思った
でもそのたび励ましてくれた仲間や愛する君のやさしい声が僕を引き止めてた
あなたたちのおかげで僕はいてこうして今日を迎えられることに笑って感謝
そしておやすみ。
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今でも思い出す
あの日の僕を
懐かしさと切なさが入り混じって
僕の瞳はいつの間にか潤んでいた
熱いものがこみ上げてきたんだ
時の流れの儚さをまじまじと今感じてる
思い出は確かに美しいものだけど
いつの日かは咲き散っていく運命
大切なあの人も今では思い出でしか思い出せない
切なくて儚くて
それでも時間は知らん顔のまま
おもいでは花火のように
その場では美しい
だけれど時が経てば
その美しさは切なさへと変わってしまう
わかっていただけにこんなに胸が苦しくなる
それでもどうしてか憎むことはできなかった
憎んだって仕方ないから
失った後で
残ったかすかな火薬のによい
懐かしいあの人の思い出のによい
僕はきっと生涯忘れないだろう
あなたとの楽しかった日々を。