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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 新着順表示 〜


[274] 雨雲の切れ端
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


空が濁った灰色をしている
すぐにでも雨が降ってきそうな天気だな
こんな日はいつもブルーな気持ちになる
多分雨が降ってきたらもっとブルーになるだろう
ブルーというよりも藍色に近い濃いブルーだけど

そうこうするうちに雨が降ってきて
ポツポツと空からたくさん降ってきて
色とりどりの傘の花が街に咲いた
それはどれも悲しい色をしていた
雨に濡れ雨を弾いて
行き交う人は誰もが悲しい顔をしていた
ただただ無表情に歩を進める

僕はただ
まるで雨雲の切れ端になったように灰色の心で俯いて歩いてゆく。

2007/01/13 (Sat)

[273] 剣と花
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


毎日は僕にとって
命を賭けた真剣勝負
だから負けるわけにはいきません
戦うといったら戦うまでです
世界はせめぎ合い
反乱と暴虐を繰り返す
血潮飛び交う
悪しき世界

かよわき花も踏みつぶしてしまう
君のその笑顔を奪い取る権利など誰にもありはしないのに
許せない
僕らの幸せと笑顔を奪う
理不尽極まりない世界が許せない

僕と君
出会った瞬間から
結ばれる運命
ならば戦うこともまた運命
だから君のため僕は戦う
それなのになぜ泣いてるの
それなのになぜ涙を流すの

剣を握る僕の手を
あなたはなぜつよく握るの
世界を睨む僕に向かってなぜ歯止めをかけるの

わからないよ
教えて
何が正しくて
何が間違いか
教えて
この手を血で染めてく
誰かを殺めてく
世界は僕こそ悪という。

2007/01/13 (Sat)

[272] 喜び悲しみ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


喜び悲しみ
僕らは繰り返す
そのたびにまた
誰かのせいにして
逃げるんだろう
確かに悲しいことは辛いし苦しいだろう
でもいつまでも逃げていたんじゃしょうがない
少しずつでいいから悲しみにも立ち向かっていこう

ひとりでとはいわない
もちろん僕がついてるよ
大丈夫
君は強い
君は耐えていける
だから逃げてしまう前にもう一度道を戻って悲しみに触れてごらん

それは いつか
君の心強い武器になるよ
優しさという武器になるよ
その優しさで誰かを守ってあげてください

それがあなたにとっての一番の喜びなんでしょう
さぁ 思い伝えてごらんなさい。

2007/01/12 (Fri)

[271] 風に吹かれて
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


時は緩やかに流れてゆく
途絶えることのない人だかりが街に溢れる
まるで汚いものでも見るように僕は来ることのない夢の訪れをずっと待っていた

吸い込まれてしまいそうな空の下
いったい僕は何のために生まれてきたのか
理由なんてあるはずもないのに
何度も何度も繰り返した

風に吹かれて
僕らはまるで蒲公英の綿毛のように
次の世代へとバトンを渡すときがくる
そして僕らは覚めることのない眠りにつく

それでも悲しむことはなかった
だからといって喜ぶこともなかった
ただ頷くことしかできないから
だから一日一日を噛み締めて生きていくと己に誓った

いつもと同じ青い空の下で。

2007/01/12 (Fri)

[270] 月見草
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


風にゆらゆら
月明かりを浴びて
揺れる月見草
幻か夢うつつ

肩を寄せ合う僕ら
夢でも幻でも
どっちだっていい
どうかこの時を永遠であれ。

2007/01/11 (Thu)

[269] 君が花であれば
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

君が花であれば
きっと美しかろう
太陽の陽射しを受けて
水を沢山浴びて
やさしい人に育てられ
いつか大きく美しい花を咲かすことでしょう

枯れても
新たな生命(たね)を土に蒔き
また君の血を受け継いだ葉っぱが生まれいつか同じく花を咲かすことでしょう

だけど
君が花なら
こんな風に話しもできないし
手も繋げない
キスもできない
だから君が花でなくてよかったよ

人間だからこそ
お互いの愛を感じあうことができ
疑う心だって持つこともできる
そんな風に心がそなわった人間に生まれたから
僕らは愛し合える
そんな風に想っては今日もまた
君の手を握る
温もりを感じあえる有り難さに敬意を表して。

2007/01/11 (Thu)

[268] 世界の終わりに想うこと
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


時が許すなら
僕はこのまま君と
世界の終わりを静かに見届けよう
君の寂しげな横顔を瞳に映し
崩れ行く世界をただ無表情で眺めてる

世界の終わりに想うこと
こんな時人間の無力さが露わにされる
非力な自分の羞恥さで押しつぶされそうなほど
泣きたいのに
君を悲しませまいと必死で涙を堪えてる
僕らにはもう明日がないことを
悲しむ時間すらもないようだ
もうじき世界は終わりを迎える。

2007/01/11 (Thu)

[267] 自画像
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


鏡を見ながら
自分の姿を映しとるように
僕は描くよ
愛してる… 愛せない
愛してる… 愛したい
何度となく繰り返す波のように
言葉たちは無意味にさまようばかりで
心の片隅で寂しく儚く横たわる

もしも
別の場所で再び生まれ変われるなら
僕はこんな残酷な世界はイヤだ

自惚れていた
弱っちい自分に
理想の自分を重ねるように
ただ
理想とは違うひ弱な自分であった僕に君は泣いていたんだね

今ならわかるよ
痛いほどに。

2007/01/11 (Thu)

[266] 不安の影
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


不安の影がつきまとう
いつもいつも僕の後ろについてくる
僕の心にできた僅かな隙間に不安は入り込み
いつしか僕はいくつもの不安を背負い込んでた

波立ってる時の中で
景色(いろ)を変えて進んでいく季節に
置いてきてしまった笑顔を今取り戻して
不安にさえも立ち向かう
勇気が欲しい
望まなくても手に入る不安の影を消し去る
目映い光がいつか
君であるように
今は願うしかできないけど
信じることでいつか叶うと信じよう。

2007/01/11 (Thu)

[265] 新たな一日の幕開け
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

今日もまた新たな一日が幕を開ける
太陽が昇り光を街に放って
眠気眼の僕と君
飛び跳ねるように起きた
朝はいつものパンと目玉焼き
食後のコーヒーは欠かさずにね

駅まで
二人で歩いていく
鞄を抱え
あくびをしながら
眩しそうに目を細めながら
見慣れた景色を抜けていく

嗚呼
今日もまた
頑張らなくちゃな
あの子のために
あの子の笑顔が見たいから
思わずにやけた顔を奥へ引っ込めて
今日もパソコンとにらめっこ
期日までにはまだまだ時間はあるけど
君のため
己のため
僕は急げや急げ
パソコンと日々格闘する

残業…
終点ぎりぎりの電車…
家までの家路…
小さく光る灯りの群を抜け
僕は帰る
今日もまた君の元へと。

2007/01/11 (Thu)
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