詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
雨は止まない
心の雨が
雨が止まない
悲しみはつづく
明日もまたつづく
引き続きつづく
喜びもつづく
いつまでもつづく
きりもなくつづく
だから
雨は止まない
喜びの雨
悲しみの雨
瞳から流れる雨は
降り続く 心の空に
死ぬまで 降り続く
雨だから雨は降るんだ
死ぬまで 降り続く
ずっと雨は降るんだよ
雨は止まない
カタツムリも止んでほしくないはず
でも僕はどうだろう
悲しみは止んでほしいが喜びの雨は止んでほしくないな
なんて都合のよろしいこと言うかな
でも雨はどちらか一方だけじゃ雨とは呼ばない
涙という名は悲しみにも喜びにも平等に名付けられてるから
片方を止ますのは無理さ 無理さ 無理さ
わかってるよ
だから雨は止まない
だから悲しくて嬉しくていろんな意味でいろんな理由が混ざって泣いちゃうんだ
わかってるよ
だからね だからね
うれし涙時々悲しみの雨に降られ濡れられ生きるんだ
それでも生きるんだ
また昇るだろう太陽を待ちながら雨の中 たたずむ僕は一人つよく弱くさりげなく。
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どうしてってくらい長い夜に僕は出会った
淋しい夜を埋めてくれる何かを求めて夢を見る
どうしてってくらい短い夜は僕を朝に追いやった
月も僕を見つけると雲に隠れる
ああ どうしてこんなに心は凍てついてるんだろう
目の前に広がる世界は果てしないのにね
見えている世界はとても狭い未来 限られた道
わずか四畳の幸せ
どうしてってくらい
どうしてってくらい
暗い暗い夜
どうしてってくらい
どうしてってくらい
静かな静かな夜
僕は独り
さまよい歩く日々
にぎってくれる人の手もない
ふるえる手をにぎってくれるぬくもりもない
探す気もない
どうしてってくらいばかで愚かな僕は
どうしてってくらいいつまでも愚かなまま
身体だけ大人で
そのほかはガキで
どうしてってくらい わびしい気持ちを抱えてる今です。
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自分をほめられるのも自分しかできないけど
自分を叱れるのも同じように自分しかいないだろう
だから自分が自分を諭すのさ
自分に甘えをゆるしたら際限なんかなくなるよ
だから 自分を叱れる人になりなさいな
そうさ 自分を自分と思わないくらいに
それが自分を強くするのさ
強い自分をつくるのさ
自分って特別を抱きしめて自分が自分を守ってかばって
自分を自分と思いすぎないで時には自分を叱りつけて
でも自分には甘くしちゃう
だめな自分も愛しちゃう
それが自分
だけど
そんな自分を打ち負かせるのもまた自分
いろんな自分が自分の中にはいる
そんな自分
自分は大好き
自分は大好き
自分だから
自分だから
嫌いになっても
やっぱり大好き
やっぱり大好き
誰よりも何よりも大好き。
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つまようじで心の隙間にたまったカスをひとつ残らずかきだしたいよ
ぼくをいつまでも悲しませるような記憶なんて要らないし残す必要もないから
ぼくを縛るのは変わらない生活と吐き気がするくらい息苦しい檻のような社会
涙を流してみてもさそれは意味さえなく撃ち落とされる
楽園はどこにあるのか
蜃気楼のような幻なのか
季節はめぐるのにぼくの時間はずっと止まったまま
進まない進んでくれない
凍り付いたままの記憶
桜の花びらも凍り付いたまま散らず舞わずでただピンク色できれいだってだけ
年老いていくたびに愛しくなっていく幼い時間を閉じ込めて
まるで赤子のように泣きわめくぼくがいる
冬に見た ぼくは見たよ
季節はめぐっても変わらない記憶の中
ぼくはいた そこにいた
ぼくがぼくを眺めながら懐かしそうにいつまでも思い出話を語る さかづきを片手に
生まれたばかりに背負わなきゃならなかった悲しき宿命(さだめ)
それもまた運命(さだめ)
美しい必然
ぼくは笑って言いたい
いつか闇に墜ちても…
永久に忘れぬ記憶を抱いて 懐かしみながらも惜しみながらも前へ進む
冬の蜃気楼が消えた向こうにきらめく未来が見えたら
止まっていた時間もきっと動き出す
変わらなくてもつまんなくてもそれはそれで平和なんだし幸せってことで笑おう
やがて終わりゆく時間なら足跡をくっきり残していこう
雪でうまった白い道にぼくの歩いたあかしを
いつか消えてしまっても
それが命と語らいでかかった涙を笑顔に変えてやる
変えてやる
そうやって明日明後日と繰り返し繰り返し蜃気楼の先に見える幻じゃないリアルな夢に近づいてく
血もにじむような努力と塩辛い汗を流しながら
きっといつか
きっといつか
たどり着くだろう
真の楽園に
真の楽園に。
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生まれた日をむかえた子供を見ても僕は罰当たりにその子供がやがて時を重ねそして最後死んでしまう日を想像してしまう
この子もそんな運命を抱いてるんだと思うと喜んでいいのかどうなのかわからなくなる
望んでやしないのに生まれてくることが素晴らしいことかわからなくなるよ
自分もそうだったはずなのに今こうして現実を受け入れ愛せる範囲で愛してるからとこの子もおなじと思ったのか
壮絶な腹の痛み 乗り越えてまで生む意味はどこにある? 僕にはわかりそうにないや
人は理不尽という形なきものといびつな運命と限りある命と涙といっしょに生まれてくる 誰もが
そして死ぬときもそれを抱いて死ぬんだ
思う気持ちは様々なれど
なんかそれって悲しくてうれしいんだ
運命みたいに人の気持ちみたいにコロコロ変わるんだ
雨はまだやまぬ
明日も引き続き降り続くだろう
それでも 太陽はやがて昇ってくる
雨空の下で日差しの下で僕は変わらぬ僕とふたり手を取り合いひとつになる
今思い出した
僕が生まれたとき同時に僕の目の前にさしたはじめて目にする瞳を突き刺すまぶしさ
それはそれで素晴らしい
生まれたものは仕方ない
そんな安い言葉でつなぐ命 続ける日々
その意味
まあいいか
明日も生きてみよう
そのさきにあの日見たような光があると信じながら
どんな理不尽もどんな悪天候も鼻で笑って苦しくたってへっちゃらと意地っ張りな態度で乗り切れば大丈夫さ
涙でよごれたあとの笑顔も素敵さ
しなびた花も元に戻るさ
雲に隠れた太陽も悲しいときに見る夕暮れもつぼみのままの桜も秘密にした罪も見えないこたえも定まらない現実も
それはそれで素晴らしい
今はそういうことにしておこう
こたえなんかあとでつくりゃいいさ
そうやって脳天気楽天的無神経
素晴らしいじゃないか
そのほうが痛み少なく生きれるかも。
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どこからともなく入り込んできた励ましのお声を聞いたら
僕は今までかつて肉親にも見せたことのない笑顔で安らかな夢の中へゆく
行き先も告げずに
洋服も着替えないまま
ずっとここで夢を見ていたいけど
それはさすがにだめらしいのさ
だから僕はそれまでの時間を精いっぱい色濃く生きるよ
脈絡なんて通ってなくていいから
ただそれらしく楽しく生きれればいい
それが素晴らしい人生の作り方
もっともふさわしい歩き方さ
双六のようにはいかないけれど
トントン拍子じゃつまらないだろう リスク多めの世界でよかったこときっとあったんだよ
ああこの素晴らしき世界で
そう思いながら生きていく 明日もまた
ああこの素晴らしき世界を
僕は僕らしくいつでも自分見失わないように生きていくよ
ああこの素晴らしき世界で素晴らしき景色の中で今日もその一部になって素晴らしきかな夢を見る
いつまでもこの世界で泣いて笑っていられたらなお素晴らしいのにそれは尊いけど悲しいことだ
素晴らしいこと楽しいことはゆるされる時間も短し
なんとなくわかる気がするけどそんな自分にせつなさ感じては涙をわけもなく流したり
暮れゆく空の真下
少し小高い丘
風に吹かれてみたりしてるんだ
その悲しさもまた人生の見所だと永遠に頭の中に刻み込んで
とにもかくにも焦らず慌てず生きていくよ どうせ終わっちまうならきれいさっぱり散りたいから
うまく生きることより最後笑ってお陀仏できたらそれでいいや
そう思えた日は記念すべき日だよ
転がってきたこんな奇跡と与えられた限りある時間とうそみたいに似合いすぎた僕の家族とくたばるまでおつきあいいたしましょう
黄昏がやがて僕を 家族を 今見てる現実を 意識を 魂を すべてをむかえにくるまであーだこーだ言わずに未だ愛せていぬ世界を深く知ろうと思う。
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ふらふらっと出かければいつも失敗するから出かけない
小石にも転ぶし電柱にもぶつかるしいやなことばかり起きるから
そんなことを言ってちゃ人生生きられない
わかってるけど
そうしないと人生は生きられない
わかってるけど
うなずけられない
素直になるのが果てしなくいやなんだ
ふらふらっと出かけるみたいに簡単にことを済ませられればいいのに
なんて考えては僕は素直になりたい自分を押しのけて次の機会に持ち越そうとする愚か者
でもそんな自分も好きだよと笑っている自分が果てしなく愛らしいんだ
そんな矛盾している気持ちを抱えて生きてる僕は振り子みたいだなあ
誰かに左右されて止めてもらわないとなにもできない幼い人さ
むじゅんくん
むじゅんくん
君とはもう絶交さ
手を離したい
手を切りたい
むじゅんくん
むじゅんくん
ものすごくもどかしいんだよ
むじゅんくん
むじゅんくん。
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断崖絶壁に立つ時
人は足がすくんで動けないだろう
高いところが嫌いならなおさら
高所恐怖症があるようにヤバい立場に立たされたときやっぱり人は逃げたくなる
その場から消えたくなるだろう
大切なのはきっとそこから逃げるか立ち向かうかの違いだけでその違いでこれから先の自分が変わってくる
地の底から響き渡る声
頑張れ 頑張れ やってみせろよ
心の中では悪い自分といい自分が口論し出す
例えば人生の大事な節目節目に立つ時などで
つまり際に立つ時だ
そんなとき人は考えてしまう 誰もが恐怖症になる 恐怖心を抱く
不思議な人間の習性だ
こわいものから逃げたい
当たり前だけどかっこわるいなあ
そうだよ、その狭間で苦しんでんだ
あっちに行ってはまた戻る振り子のような心が苦しんでんだ
際に立つことで
際に立つだけで
それだけで人は大の大人も赤ちゃんに逆戻り
おぎゃー おぎゃーとわめき出す
困ったもんだ
困ったもんだ
でも僕も人間だからとても解るんだけど
人間に過ぎない僕だから解ってしまうけど
甘えは許さない世の中は嫌いだけど
従うつもりはないけど逃げてばかりじゃ解決の糸口はいつまでも見つからない
そう思うから言ってるだけでたまたま世の中と意見がそれだけ重なっただけだと思う
たったそれだけ。
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もしこれまでの人生が何ひとつ楽しくなかった人だけが死ぬとき神様に願い事ひとつ叶えてもらえるとしたら僕はあの空いっぱいの幸せを世界に降らせたいな
私利私欲はもうたくさんさ
きれい事を並べて嫌みったらしく思われてもいいんだ
ただこの地球いっぱいの笑顔を見たいだけさ
テレビや街角で
きれいな花だけが得をするこの世界で醜い色の花に幸あれ
そう思えたら僕は明日からも今よりもっとやさしい人になれるさ
楽しみだな
小さな光だけでこんなに笑える
今の自分が一番好きだな
昨日の欲望におぼれていた醜い自分が脳裏をかすめる 吐き気がする
醜い人と決まるのは顔じゃない容姿でもなく心さ
だから顔や容姿が醜くたって心がきれいなら
心は容姿や顔や性格とは違って見えないからこそ偽りなくしてわたれないことも事実だけど
それでも見えなくても見えなくても物陰で精いっぱいやさしい人であれればいい
一生光が当たらなくてもいい
気にしない
目的はそうじゃない
企みも策略もない
ただあの空いっぱいに僕も笑顔を浮かべたい
それだけだよ
命をかけて誓うから
どこにおわすか神様…
空よ 大地よ
僕は花になる
夏この空いっぱいに咲く大輪のように
見えなくても
誰かの心で光っていたい
そっと 静かに
物憂げに縁側で眺めてる花火
僕の手にあるのは安く小さな線香花火
それでも良いんだと笑える僕はたぶんこの上なく幸せ 満ち足りた生活の果てにいる
他人の生活やめまぐるしい世の中に流されないように
僕はしゃんと背を伸ばして大地に足をつけて生きていくのさ
力強い一歩を今日も踏み出すんだ
前進あるのみ
あの夜空いっぱいの星のような輝きを
この胸いっぱいに吸い込んだ 肺はまるで水風船のように膨らむ
あの空いっぱいに羽を広げてお手頃な宝石を抱く
望んでた正夢の中に立っている。
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まゆ毛の下 まつげの上 眉間にしわを寄せながら
オレンジ色の鮮やかな空を見上げる僕は一人きり
なにも余計なことは思わずなにも考えずにただきれいなその時間をずっと眺めてた
僕の瞳にオレンジ色がやさしくこぼれだして3Dのように飛び出して映るからまるでオーロラのように波立つ景色が僕をつつむんだ
例えばこんな景色を見るために毎日時間を削れたら仕事を休む言い訳くらいにはなるかな
そんな愚かな気持ちをひとつカバンにそっと押し込んで出かけるんだ
夕闇が空を色鮮やかなグラデーションで染めたらフッと息をついて眠る準備でもしてやろう してやろう
また悲しい繰り返しの中へ戻るときでも笑顔忘れずにしよう
疑うのならロマンチックなことの嫌いな僕が月に約束するよ
魔法も仕掛けもない世界で唯一魔法じみた夜に出会えた
これはまさしく奇跡
君に出逢えて
君に出逢えて
君に出逢えて
解ったことさ
降り注ぐ光
指先をのばせば
あたたかいくやさしい感触
とても 素敵
とても 素敵
とても 素敵さ
君に出逢えて 僕は。