ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 新着順表示

甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 新着順表示 〜


[3585] ドッグ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕の家の前の駐車場の細い柱にリードで縛られた小さな犬
悲しそうな瞳をして道行く人に甘えようとしてる
飼い主はいつになったら迎えにくるのかな
夕方になってあたりが暗くなっても迎えにくる気配はない
やがて犬の姿も見えないくらい暗くなってしまった
犬のふるえる鳴き声だけが闇の中でひびく かすかな声
なにもできない弱気な僕を呼ぶように犬はいつまでも
くぅーん
くぅーん 鳴いてた
涙を流してるように
くぅーん
くぅーん 泣いてた

真夜中 ずっと
鳴いていた
朝 起きると冷たくなってた子犬
罪悪感が僕を包んだ
いつかの朝に。

2009/01/25 (Sun)

[3584] さよならは涙の数だけ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


終わりゆく今日にささやかなさよならを
散りゆく花にもささやかなさよならを
別れゆく人たちにささやかなさよならを

真新しい涙がほらほほを伝っていく 理由もないまま

さよなら
さよなら
何度言えば
僕の罪はゆるされるんだろう
無罪放免はまだ先ですか?

さよならは涙の数だけ
そして別れた人の数だけある
喜びはその中のごく一部
それでも出会いたい
永久に離れない運命でつながれたあなたへ
名も知らないあなたになぐさめられたい 早とちりに妄想してる

滑走路を滑降して
未知の世界に花を植えにゆく
からだの具合を気にしながら
与えられた翼でノルマをつぶしてく
ひとつひとつ
そんな当たり前な繰り返しを繰り返し繰り返す
日々はそうして過ぎる
なんとなく そう それなりに

うまくもなくまずくもないふつうな今日に今 僕は 立っている
時にはここにも雨は降る
水たまりに長靴
外で遊べない雨の日に幼いあの日を重ねてみたり
大人も感傷に耽る
大人だからこそ耽りたい

ひらひら
ひらひら
落ちていく
カレンダー
消えていく
見飽きた数字
塗りつぶす約束の日


でたらめな線をいくつも
でたらめな模様をいくつも
でたらめな図形をいくつも

心が眠ってるうちにすべては過去と化す
充電が終わって
気づけば
夜があたりを包む
ああ
終わってしまった
もう
終わってしまった

罪な僕に光はありますか?弁解の余地はまだありますか?
手当たり次第 当たって砕ける毎日になにがありますか?
希望は? 夢は? 可能性はありますか?
光は見えますか?

だまるあなたは本当の悲しみを知っていますか?

ねぇ…ー涙がさよならの数を追い越しそうだ
ねぇ…ー笑顔がさよならのせいで消えそうだ

僕の世界が歪んでいる。

2009/01/25 (Sun)

[3583] 終わってしまう今日一日へ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


扉ひらいてはじまったかと思えばすぐに気づけば扉が閉まる
さよならの言葉さえかすれたように溶けて消えていく
涙を流して 別れを惜しむ人たち
きこえる嘆きがわびしく響く

終わってしまう今日一日へ
言い渡す言葉も誓いもなにもないけど
今更だけど聞いてくれ ありがとう受け入れてくれて
またどこかで会おう
偶然が重なる一日に

そんなに笑えてしまえるほど喜ばしい一日では決してなかったけど
そんなもの無視して今は笑え 笑え 笑え 僕よ

終わってしまう今日一日へ
終わってしまう今日一日へ
終わってしまう今日一日へ

目を覚ましたように気づけばいつものベッドの上
僕は焼き魚のように横たわる朝
カーテンを両端にあけて始まる新しい一日に僕はささやかなあいさつをする

おはよう
よろしくね

それだけで昨日が別れが意味をなす
その言葉で昨日の涙が笑顔に変わる

そんな気がするから
何度も僕は繰り返す

出会いと別れ
時のいたずらに翻弄されながら。

2009/01/25 (Sun)

[3582] 平凡ちゃん
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


自分がとてもちっぽけに見える日は世界はそれとは対照的に果てしなく無限大だ
終わりなんかないやい
ずっとずっと僕は君のそばでこんなふうに当たり前のように笑えるかな…笑っていたいな

僕らが望んでいるものはいつも変わらぬ平凡で それ以上でもそれ以下でもない
そんな小さな願いさえ聞いてもらえないこともある
だからね
いつでも僕は身構えてる
君を守れるように
自分で 自分で
君を守れるように

平凡ちゃん
君と大好きな君を
変えさせやしないよ
だって大好きだから
おまえ彼女が好きなんだろ?
見事なまでのストライク 決められたからちくしょう つぶやく
そうだよ 大好きだよ

そのときの二人の笑顔は今になっても宝物だい!

2009/01/25 (Sun)

[3581] それなり
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


世間一般でいう上手にできなくたって
完璧にできなくたって
僕はそれでいいと思う
それこそが完璧なんだ

人はいつも完全完璧なものばかり求めてるような気がするんだ
君のその笑顔もきれいすぎるちょっと前の段階だから 美しいのさ
なんでもすぎるは問題外さ
遠い昔先生から習ったろ 不器用でも頑張ればいいと
僕もそう思ういつも君のそばにいる僕が証人さ
君は頑張ってる
とても頑張ってる

誰になにを言われても僕らは断固それなりで それなりで
日々過ごしていこう
それが僕らの生き方
悲しいことがはびこる世の中でなるべく楽しく暮らすコツ

それなり
それなりが大切だ
忘れないで
それなり
それなりを覚えていて

負けないで でも泣くことは負けたことにはならない
世界にあふれるきれいな涙がその証さ
笑顔見せられない日にもきっとそれなりに理由がある
それなりのわけがある
だから僕は安易に責めない
だけれど君の心の中へ深くもぐるよ
地面を掘り進んでゆくもぐらみたいに君の悲しみ知るために
それなりに本気で
しすぎずしなさすぎず愛を保ってゆく

それなりに僕は。

2009/01/25 (Sun)

[3580] 世界一じゃなくて宇宙一
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕は君を愛したい
僕は自分も愛したい
僕は世界を愛したい
僕は常識も愛したい

すべて
悪いとこばかり見るのじゃなくて
輝くところ見つけてやるんだ
自分を好きになるためにまずは自分以外を愛せれば…

だから
そのためには広範囲で
目を広げよう
見聞を広げよう
世界一じゃなくて
宇宙一
それくらいスケールをでかくして

君のためじゃなくて
誰かのためでもなくて
自分をまず愛すため君らを愛す

それもいいんじゃないかなあ
それも一歩さ
歴史的な一歩さ
僕にとっては

地球より 宇宙より
本当はもっともっと自分を愛せればなあと思うけど これがどうも限界らしいんだ
一生消えないこの傷を抱えたままどこまでも走る その真後ろで沈む夕日がほら鮮やかにきれい
君のように
ほら いつの間にかみんなが好きになる
自分だけを愛すつもりがこうをそうしたらしい

得したね…

みんな 大好き
とりあえず
そーいうかんじで今日は笑おう。

2009/01/25 (Sun)

[3579] 空にひらく翼
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あと何歩歩けば僕は夢見ている場所まで行けるんだろう
時計を気にしながら迫るタイムリミットまでの時間を確かめる
あまりないわずかな時間に夢は叶うのか僕は不安で不安で仕方がなかった

いつまでも いつまでも常識という風を受けて回る地球はそこで回り続ける
僕らの頭の中でも地球は回る イメージはさほど良くも悪くもない
曖昧にしか今のところ いや これからもただの人間の僕にはわからないことが多すぎる
今 夢の場所から数えて何キロくらいとかどのへんとか
もう頭が変になりそうだ
タヌキ寝入りも無駄だ

もうやみくもに進むしかないって唇をかみしめたとき
口の中に広がった血の味は鉄の苦い味
生きる幸せと生きていくつらさを秤にかけて未来を占う
骨を砕くほどつよく握りしめた握り拳の中で光り輝く思いは負けないこと誓う明日への果たし状

たたきつけるよ

こたえなんか鼻からないんだろ?
それなら自由に生きること選ばさせてもらうよ
もう何にも縛られず我が道を行くぞ
そうすればあと何歩とかはもう関係なしに進める
僕の読んだとおり
これで僕は自由の身だ
鎖 解き放つ 自由の空へ
今 僕は ひらくんだ
空へひらく翼を
放つ 千本の弓矢
食らいやがれ! 未来
盾も剣も必要ない
僕には勇気と根性という新しい力があるから
飛び立てる 未知の世界へも
空にひらく翼で。

2009/01/25 (Sun)

[3578] 明日晴れたら
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


明日晴れればいいなあ
晴れたらどこか遠くへひとり出かけたい
毎日人に囲まれているから
行くなら人のあまりいない静かな場所へ

心の天気予報はいつも晴れだよ
庭の花たちもほらねきれいに咲いている
泥にうもれてもきれいに咲いている
世界は土で僕らはそこから咲く花で
今日も美しくすてきに咲いている
なんて素晴らしいんだろう

明日晴れたら
きっと僕は笑顔になる
心も晴れやかになる
それだけで ほら世界が輝いて見える

それ以上の未来はわからないけど
何があっても僕らしく行くからね
見守っていてよ
僕の神様。

2009/01/25 (Sun)

[3577] はじまりとおわりの場所
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ここははじまりの場所
そして終わりの場所でもある
不思議な場所なんだよ
やがて僕はここで息絶え
そしていつだったか僕の生えていたここにも新しい草が伸びる
命を手にする権利をもった花が咲く

はじまりだよ
誰かが告げれば
はじまりははじまるよ
世界のどこにだってその種は無数にある ある ある ある

はじまるよ
楽しい映画が
終わっちゃうよ
楽しい映画が
でも楽しかった
喜びと同じくらいの量の悲しみ
悲しみと同じくらいの量の喜び
あふれる涙の裏の笑顔 その裏の涙 そんなもんだよ、人生

そんなむずくはない

はじまり
はじまり
楽しい物語
はじまり
はじまり
悲しい物語

繰り返し繰り返し
人は生まれやがて息絶える
僕がどんな人に生まれても生まれたら最後感情からは逃れられない
逃げるも逃げないも人生の苦渋をのむしか生きるすべはない
だから涙は流れ
その涙はつかの間の喜びで忘れられいやされるもまた傷つかせられ 繰り返す
きりない それ どれ? これ? それともあれかな?

まあ どちらにしろはじまりの場所で終わりもはじまる
逃げられやしない
いつか寿命という行き止まりに追いつめられて たった一発の弾丸食らうだけで死亡

あなたの人生はここまでです
はい 今までごくろうさん…
なんて ちっぽけな言葉で今までのすべてが水泡になってはじける

まあ でもそれもいいかなあ
だってそれは 誰もが思うよ
致し方ない
だからこそ頑張ってなるべく自由になるため若いうちにがんばるよ
それが人生攻略法だって誰かさん
でもやがて歳をとるからすぐにお陀仏さま

そんな日々の先に待つ穴蔵の中に見えた光は幻か リアルか
それだけを知りたくて夢追い人になる
旅を続けてる
どうだい? もっともらしい訳だろ?

2009/01/24 (Sat)

[3576] ホワイトモーニング
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


空は今
お着替え中だ
新しい夜明け
明日になるため
昨日の色を捨て
やがて新しい色に染まる鮮やかな朝に着替える

昇る朝陽がつれてきたのは素晴らしい朝だった
ミルク髭を生やした僕は君に笑われた
でもそんな1日の始まりはそんなに嫌いでもない
しかも今日は運良く休み 二つの喜び

始まる朝
めくられたページ
その中で描く何か
物語 少しずつ字や絵でうめたしていく
真っ白い朝に
この真っ白い朝もやがて真っ黒く染まる
でも今だけはまっさらできれいなホワイトモーニング
でも真っ黒く染まっても何も変わらない朝がまたくるから大丈夫
終わりなんて気にせず明日も描く
絵が好きな僕は明日も描く

何もない真っ白な紙のような巨大なそこに
一日ぶんの物語を 涙も笑顔も隠さないで
死ぬまで繰り返し
今日がそこにある限り
時間いっぱいまで
僕のすべてを描く
描けるかな すべて
描きたいな すべて

生きた数だけそこに朝があり生ききった数だけ夜は来る
大丈夫 明日も描いてる
自分が目に浮かぶ
笑ってる自分もまた
筆を握って 走り書きして描いた今日もまた
すべては一度きりの云わば幻
真っ白い過去に消える幻
もうかえらない時間
タイムアウトです
さあ 空へおかえりなさい
お迎えがくる前に
僕はそれでもそれでもと反発力をもって精いっぱい生きて
この人生に鮮やかな色彩を添えたい
好きであればあるほど
楽しみを知れば知るほどお別れはつらくなる
さよならがいやになる
でも描きたい
有限だからこそ
今日もそこに描きたい
僕は描きたい
見えないからこそゆきたいと想うように 夢は消えちゃうけど叶えるべき価値とつかむ値打ちはある
いつか見える光
やがて絶える光
触れたい 触れたい
つかみたい

どこまでも真っ白な今日をただどこまでも。

2009/01/24 (Sat)
4221件中 (831-840) [ << 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 >> ... 423
- 詩人の部屋 -