詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
夜が明ける
町を照らす朝陽
窓の外
昨日の雨もすっかり止んで
朝露に濡れた車のバンパーに虹が一つ
顔を洗いに洗面台に
鏡に中に映るやつれた顔は
君のよく知る僕だ
大きな口であくびをするのは
君がよく知る僕だ
あぁ
目が覚めて 僕は
何かを知る
夜明けが来て 僕は
何かを見る
あぁ
それはとても
鮮やかな色で僕の世界を塗りつぶす
そこにある明日に
そこにある未来に
手を伸ばして
ギュッと掴んで
ギュッと離さずに
ずっと ずっと
追いかけようか
二人で 二人で
追いかけようか
覚めない夢の中で
永遠を探していた
幼かったあの頃
傷つくことなど
知らなかったあの頃
雨の冷たさも
独りの淋しさも
知らなかったあの頃
僕は今、
感じてる この胸に
君を今、
感じてる この胸で
それは紛れもない
愛の証
それは僕が想うに
大人の証
僕は今 確かに今
此処にいて
そして
生きている
君を今 確かに今
愛しながら
僕も同じに
愛されながら
目覚めの朝を感じてる
今この時を感じてる
同じ世界の空の下
鮮やかな朝陽の光
僕らを包み込むように
同じ気持ちを胸に
新しい今日の始まり
僕らを呼び起こすように
心に風を運び込む
心に愛を 心に季節を
運んできたよ
心地よい目覚めと共に。
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