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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1189] ゆりかご
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]

母の膝の上
まるで ゆりかご
父の眼差し
まるで ゆりかご
僕らは悲しい生き物なんだね
僕らは尊い生き物なんだね
気がつけば
そこにあなたがいて
気がつけば
やっぱりいるはずもなくて
不意に涙ぐんだりして
遠い昔、思い出したりして

それでも僕らは未来というペダルを漕ぐんだろう
それでも僕らは明日というオールを漕ぐんだろう

漕ぎ疲れる
そのときまで
僕が今度は"君"のゆりかごになってやるんだろう
母のようなやさしさで
父のような力強さで
"君"を守ってやるんだろう
無邪気に笑う君の顔にはどことなくこの僕の面影
今はもういない愛する人のぬくもりに似た
包み込むような僕の手をにぎるやさしくやわい手。

2007/06/19 (Tue)

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