詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
不安な出来事はこの先も長く続く
それは一つまた一つと数を増すために生まれてくる
いつか終われる日それだけを待って
それでも僕は何度だってその不安の前に敗北する
白旗をあげても責任からはどうやら逃れられないらしい
それを越えた先にあるまだ見ない不安
それはまるで合わせ鏡の世界
延々と続きある日ある時僕は冷たい抜け殻だけを残して
不安だという感情すら全ての感覚を失うことになる
落とされる先は不安の溜まり場か
地獄の釜の中か
つづくよつづく
不安は僕を飲み込むために僕を弱らせて
最後には一口で丸飲みする気だ
逃げられはしないんだ
どんなことをしたって
自ら不安の先の奈落へ身を捧げる以外は
それでもきっと残された人が悲しむだけだろう
自分だけの悲しみならばいいけれど
きっと誰かが変わり果てた自分を不憫に思うだろう
もう不安だという感情すら届かぬ
そんな永遠の暗闇へ落ちていってしまったのだから
そしてなにより落ちてしまった以上もう戻れることはないのだから
つづかず終わる
もう始まることもなく
ばかな道を選んだ僕を責め立てることもできず
ただただ泣き崩れるのみだろう
ただただうなだれるだけだろう。
「落ちていった僕のせいで母は泣き、父は後を追い首を括る」
それは全て僕の責任であり僕の向こう見ずな勝手な判断のせいで。
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