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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1303] ホタルノヒカリ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][得票][編集]

夕方頃の公園
少し懐かしいから寄っていこうよって僕
この頃はこんな風に遊んでいる時間さえなくて
少しだけ淋しかった
だけどたまには君と遊びたいよね
子供に戻ったみたいに
ブランコを漕いで
昔よくやった靴飛ばし

ああ
時間は流れ流れて
僕を大人にした
ああ
朝昼晩と忘れてる
笑顔を忘れてる

黄昏に染まった空を眺めている
立ち漕ぎで靴を飛ばしてみても案外さあまり飛ばないもので

変わり変わっていく
世界に僕はいて
未だ解けないことばかりの謎を抱えて
歳だけとって老けてく

心に染み入るメロディ
これだけは君といれることと同じでさいつになっても変わってほしくない
オルゴールのようなしんみりと鳴る「蛍の光」
あのころの僕も同じにさここで靴を飛ばしてた
毎日のように笑えてた
くだらないことで
そして今と同じように
蛍の光を聴いてた
きれいだしね好きだったから
鳴り終わってからも耳の奥かすかな余韻を残して
また僕は靴を飛ばす
大人になった僕もそんなことを想いながら靴を思いきり飛ばす
あの沈んでく夕陽めがけて。

2007/07/31 (Tue)

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