詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
やさしい街灯り
月は雲に寄り添う
そんな夜でした
甘いメロディー
感じれば心から
暖まる気がした
ほらもうすぐ
空が明け始まる頃
夜は終わったのです
やさしい街灯り
月は雲に寄り添う
そんな夜でした
誰かの歌声に
妖精の口笛に
耳傾けよう
ギターを鳴らせば
涙あふれるだろう
やさしい音色
街を包み込む
君の側でもう一度
失いかけた
愛を呼び覚ます
この窓からの景色は
ひとつの絵となり
ひとつの灯りとなる
動かず止まったままの停止した世界
妖精は飛び交う光を連れながら笑う
キラキラしたリンプンを振りかける
街はやがて
きらめき出す
灯りがつく
灯台の閃光
揺らめく夜光
そして漁火
やさしい街灯り
街は眠りに着くよ
もしかしたらね
僕はじっと
只それを眺めてるだけ
君はずっと
色のない涙を流すだけ
妖精は中途半端なやさしさを
僕達に与えただけだよ
おとぎ話は
必ずしも楽しいとは限らない
だってこんなにも
僕達は悲しいのだから。
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