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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1549] 僕だけを残して
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


間違いだらけの日々が
ただ静かに流れてゆく
忘れてしまいたい過去
悲しみに染まりきって
もういっそ何もしない
遠すぎる理想の刃先は
錆びてて切れ味は最低

僕だけを残して
遠ざかる楽しそうな笑い声
もう何も考えなくていいさ
どうせまた置いてかれるに決まってる

孤独が僕の肩に手を回して親しそうに話す
意味もないぬけがらみたいなことばを連ねて蝶は冬の寒さに
そっとその美しい羽を閉じた
ガラスの中の届かない世界に昆虫採集する
運命に愛は連れ去られた

涙する僕だけを残して
悲しみに暮れて
涙する僕だけを残して。

2007/09/29 (Sat)

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