ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > アゲハの恋心

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[164] アゲハの恋心
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

硬い殻を破り
蛹から蝶になる
美しい羽を優雅に広げて空へ舞い上がる
貴女はそんな雄々しく高貴な女性

それに比べ私は汚い蓑虫の汚い羽を持った蛾で十分

貴女とは住む世界からして違うから
釣り合うわけもない
当たり前だよね

アゲハ
月明かりに照らされて
遠きあの人を想う
住む世界が違えど
そんな愛があってもおかしくはないから
貴女の淋しい心をもっと分かっていたいから
私は貴女を愛した
叶わぬ恋と知りながら
私たちは互いを愛した。

2006/12/26 (Tue)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -