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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1729] 時を刻む針のように U
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ああなんだかせつない…
そうなんだかむなしい…
うんなんだかかなしい…

時計は休まず動き続ける
運命さえも受け入れるように
待ちくたびれた歯ぎしり
その音だけがキリキリうるさい

どうして どうして
胸が焦がれるの
そうそれはきっとね
永遠がないから

昼夜も休まず働き続ける
時計は夜も朝も働いている
給料なんか一円だってさ
もらってないのになぜだろう

時計は動き続ける
調律してないピアノのようなぎこちない鍵盤から響く音みたいに耳障りでも
時々狂う 遅れたり速まったり 気分的に
人も時計も同じさ
それでも時間自体は狂ったりはしない
示す役割をする時計だけが狂うだけさ
形あるものすべていつかは壊れる
これいわば運命(さだめ)
僕もいたいほどわかってる事なのにな

時間は動き続ける
時計が壊れても 狂っても
止まらず動き続ける
時計のない部屋にも時間というものが存在するようにその流れをなんとなく感じて 感じながら

毎日を暮らしてく
涙して 笑いもする
怒り 叫び 愛を知る
そんな流れの中で
いつか いつの日か
誰もが目に入る光を遮断(と)ざす
終わりさえ受け入れるしかない
こんなに生きたのだからと自分の中で納得させるかのように

それまで 僕は自分を信じ 他人もたまに信じ 暮らしを続けてく 独り寂しく悲しみにふるえても
思い悩んでも
憎しみに奮えても

明日の扉 そっと両手で開くのでしょう
気づけば 僕は大人で
もう何枚の扉 開いたかも忘れ 夢の扉の前 立ち尽くしてた
新しいことへ挑む度に扉は現れ僕を誘う
新たな明日へ
なにも変わりない日々の波の中へと連れて行くのです
今日を死なずに生きているのだからがんばりなさいと言ってるように
人事のように神様は相変わらずの無関心ぶりで 姿も見せず

2007/11/08 (Thu)

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