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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1741] 未来の地図
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


眠れない夜なら数え切れないほどあった
誰かを簡単に裏切ったりどうにもならないと現実から逃げてきたことなんて数えられないほどもう思い出せばきりもなく

何かを願うのならばそれに値する何かを差し出さなければ
たくさんの努力や頑張りを必要とする
それをしなければ何ひとつ求めものなんてつかめはしない
追いかける夢をつかむためそれさえもしない僕は当然だとイヤミのようにつぶやく人たちに追い抜かされてもう今では後にも前にも走っている誰かなんて見えないほど突き放されすぎたみたいだ
涙はなぜかこぼれない
それは何かに夢中になったり本気で何かに打ち込んだりがんばったりしたことがないからその中で感じる喜びや挫折を知らない僕はなにも知らずにただのうのうとがんばる誰かを横目ににしたりして無駄だとか無理だとか愚かすぎることをいいながら笑っていたんだ
今にして思えばとてもなことをしたと思う
罪の意識に少し悪く思いながらこんな自分をそれにやっと気づいてはじめて恥じていた

どこまでも広がる夜空にとけ込んでしまうんじゃないかというほどなにもする気が起こらずにただぼんやりとその広がりを瞳に映しながら空見てた 空っぽの気持ちのまま
もうどこへ行こうかなとその時はじめて考えてみた 少し焦りと不安が胸を焦がしていた
だからこの胸に中に芽生えた様々な世の中に対しての不安やまだ理解できない答の出せていない何かに眠るのを遮られて
楽しい夢をみることさえもこの頃なくなった
ただ真っ白な心で真っ黒のなにも見えない未来の自分が夜が明ける前の薄暗い部屋の中丸まっていた新しい今日の始まりや
日が暮れた空の下ただじっと空見てたこともあった
自分の心の中には焦点が定まらない未来があって選びきれないほどの道の数に悩んだり苦しんだりしていた あの日の僕
当たり前のようになりゆきのままここまで歩いてこられた

2007/11/21 (Wed)

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