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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1743] 未来の地図
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


積み重ねたもの
崩れるたびまた積んでそして崩れて
何度でもそれを僕は繰り返していた
けれどある時僕はあまりの退屈さに嫌気がさしてしまってやめたんだ

流れてゆくときはゆるやかに 平穏を守りながら 平凡な朝を今日もつれてくる
部屋の中を満たすのはいつも変わらない虚無感と耳をかすめる時計の針の音だけ

止まらない 時間の流れがいつの日か僕を遠い世界へはこんでゆくんだと 時々忘れそうになりながらも 不器用でまとまりのない毎日が
それでも決められた時間の中で始まり終わる 始まったものはなにがあろうと終わっていくのが この世界での当たり前なことだから
誰もそれを無視してひとりだけ歳をとらずに生きたりそれに逆らうことはできないんだ この流れは何もかもを流してゆく 僕は流されてゆく
なにもいえないまま口ごもる無力さに時々胸を痛めながらもこればっかりは仕方ないんだとあきらめざるを負えずに認めざるを負えない自分がどうしようもなく非力に思えてそれも仕方なかった

今、未来の地図を開いたならほんの少しでもいい 自分が歩いていくこれからの道が何となく思い浮かぶならそれはきっと上出来なのだろう
夜も朝でも変わらず変わらない速さで時は進む
いつもいつでも同じ速さで進んでるのになぜかやってることやその日によって早く感じたり遅く感じたりするときがあるよ
だけどそうはいっても一秒の狂いもなく遅すぎることもなく早すぎることもなくちょうどいい速さで今日がやってきて
そして終わっていくのも昨日と何ら変わらない同じ速さで僕は不思議だとか変だなんて思うこともなく
ただそれを受け入れざるを負えないかのように受け入れてる
結局はなにをいっても変えられないから
変えられないもの多すぎるような気もするけど
だからこそ尊く大事なものに思えるのかもしれない
たとえば
限りある命を持って

2007/11/21 (Wed)

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