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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1799] 冬ものがたり
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


誰も皆 嘘に染まる
惑わされても惑わされたと気付かずに
惑わされてないと言い張るばかりで
心が騒ぐよ 愛される夢がまた見たいな

裏腹なまでに世界は
もう一度輝くんだよ

誰も皆 白く染まる
惑わされても惑わされたと気付かずに
惑わされてないと言い張るばかりで
心が騒ぐよ 愛される夢がまた見たいな

想像よりもはるかに
この世界は広かった

手のひらに舞い落ちる
雪はやがて水に変わる
せつなさを押し殺すよ
いま冬が始まるそして街は雪に埋まる

冬のものがたりが僕らを幻想の夢の中へとはこんでくのかな
それぞれが張り詰めた心で凍り付いたまなざしを誰かに向けて

愛の言葉何気なくも悟られぬ程度でさりげないように叫ぶだろう
遠回しの『愛してる』を叫ぶだろう
舞い降る雪にささやかな願いたくすように。

2007/12/03 (Mon)

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