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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1875] 青春の自画像A
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あの日の挫折は僕をボロボロにした
けれど今になり気付いたことがある
ひとつだけ気付いたことがあるんだ
それは挫折や失敗を知ったことでどれだけ強くなったか
だから夢がたとえ叶わなかったとしても力の限り出せる力すべて使っても精いっぱい目いっぱいやって限界まで走り込んで走りきりそれでもつかめなかった夢に未練などあるはずもなく僕の中には何ひとつ悔いは残らないんだ
確かに涙流れたけど
あの日流した涙のわけは悲しいからじゃなくやりきったことでの達成感で涙流れても達成感はあった
だから涙は出たのかな
涙が出たのかな
叶えられずに終わってもやりきったことで僕はこれ以上ないほどのこの上ない喜びを手にしたんだ
夢をつかめなかった代わりにつかめたものは最高の気持ちよさと後腐れのない心地よささ

自分があの日見た未来がこの手に握られた古くなったボロボロの自画像と違っても悲しいとは思わないから
今から少しずつそれなら夢までまだ間に合うから 間に合うかな走り出す新しい日々 新しい僕で何もかも新しくして駆け出す確かな道を進む確かに夢まで続いてる敗北のゴールをくぐったあの日
でも今度は取り返す遅れを巻き返すそのための旅立ちのようなものだから

たくさんの失敗と
たくさんの挫折を
糧にして 力にして
踏み出す一歩はやがて限りない明日へ続いてく そしてあきらめちゃいけないと言い聞かせ夢みた場所まで間違えぬように目指していく
ふと立ち止まるふいに振り返り見上げた空にきれいな夕空
夕映えの景色聴こえる美しく麗らかなメロディ

自分の顔を汚すのはもうやめにしよう
明日へゆく列車に乗り込んで迷いもなく悩みのない明日なんてないそれならその悩みのひとつひとつ
その迷いのひとつひとつをゆっくり慌てず急がす解決していけば良いだけさ
そうすればきっとまたあの日感じた心地よさ

2007/12/18 (Tue)

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