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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2114] 風のお便り
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


変わらない流れのその中に身をあずけて
君のためだと思っていたことがおせっかいと君が受け止めてしまったら…誰かを同じように傷つけているならば
すみやかに立ち去るよ

夕闇の彼方へと消えていく 意味のないことなどないってわかっていました
誰かのやさしさを途方もない 時間の中で言葉にしていくようにつかむんだ

風のお便りを出そう
今はまだこの時じゃない…なんて考えただけで心が押しつぶされてしまいそうさ
思い詰めた表情で地球をまるで遠くから見ているような疎外感におそわれた
言葉にならないもどかしさや切なさみたいなものをぜんぶ胸にしまう

誰かに認められたいの
そしたら嬉しいの
誰かに認められたいの
その一心で繰り返す毎日の同じ営みの中で暗黒面(やみ)また自ら生み出すの?

ねぇー……?

きっと きっと
きっと 明日はさすがにそれじゃ青空にはならない
ずっと ずっと
ずっと 今日と同じ雨かぐずついた曇り空だろうな

あぁー……

お便り届かない 風は今日は吹かないから不安のごうごうと心の中で燃えてる熱い火も消えないままさ
白いヤギも黒いヤギもそればかりはさすがに口にしようとは思わないだろうから
僕は明日もこんな調子

なんてイヤだから
ごめん被りたいから
だから歩きます
ちょっと休みすぎた

始まりの朝にフュルル風が吹く
心地よく さわやかな
朝にぴったりな風
旅立つ旅人を見送るように吹く

風が吹く
やがてー……。

2008/02/02 (Sat)

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