詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
あっちも待ってる
こっちも待ってる
あっちはそっちが電話をしてくるのをひたすら待っている
こっちもそっちから連絡が来るのまで待つつもりでいるさ
待っていようと
すればするほど
かけようとするほど
何故かかけられない
こっちからは
終わりのない
どちらかがかけないと
終わらないさ
こんなこと繰り返していても無意味さ
ただただ時間だけが経つばかりで
無意味さ
大丈夫なんて本当に大丈夫な奴じゃないと言えない言葉さ
僕はかけない
君から来るまで
そっちもかけない
僕と同じ気らしい
それならば終わりのない同じことを問いかけ続ける 繰り返し繰り返し繰り返す言葉になんの意味や理由なんてさらさらないけど
なんかもう疲れちゃったからひらめきのない 変わりようのないいたたまれないような1日だった
とても長く感じた1日だったんだよ
お互い頑固で優柔不断な気の利かない奴だから電話をかけたくてもかけられなかったんだよ かけてもたぶん言葉なんてでないからって変なプライド言い訳にして 気付いたなら2人
自分の中で何か消化し切れてないもどかしさにも似た切なさが胸の中もやもや片付かない気持ちが消化不良を起こしてる
そうして結局ながいながいいちにちは日が暮れて 最後まで電話する事もなく
仲直り今日も出来るまもなく粘ったのにと溜息をつく受話器から離れられなかった2人 別々の屋根の下…同じ恋の迷路の中にいて迷ってた
いまも明日もいつかのいまもその明日も今さらそんな事考えちゃってなんだかそう考えると本気で真面目に泣けてきたんだ ふいに受話器を同時にあげて番号を息をのみ押したらしばらくの…発信音のあとー…わずかに遅れた彼女がでたよ あのー…電話できなくてごめんね、いいよこちらこそ悪かったよ、ごめんねー…明日逢えるかなあー…2人の会話は続く
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