詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
少しおてんばな君と渡り合えるのは
とうとう僕くらいとなってしまいましたね 夕暮れ五時のチャイムがかき消した'好き'の一言 君はよそ見していた
守り抜くと約束したけど約束は果たさないまま 多分これからもずっと果たせたとしても果たさないまま終わるだろう
通り過ぎる季節と同じ速さで流れる時のどこかで僕は消えるかな その前にあなたが消えるのは今のところ確かかな
消えゆく今日みたいに静かなむなしさとわびしさが そっと
涙流させるだろうかな そこに向かう理由がなくなったら ちょっと悲しいな あの庭にも行かなくなるだろうな
僕だって誰かの愛がほしいさ けれど求めるはずの言葉もひとつだって持ち合わせてない あるのはただ妄想の中だけでつぶやく何の役にも立たないけど輝ける言葉たち
今まで僕を散々助け救ってきた言葉たちだ 複雑な気分で開いたドアはあまり良いものじゃやはりなかった 妄想だけでいくらでも進むhighway
さよならなんかしたくない だけれどさよならは確実に僕の命を削る 今日も
誰かのために命を短くしたり 最悪では捧げたりしてまでも 誰かをあなたは本気で自分より大切で愛していると言えますか?まだそんな事ないからわからないですか? ちょっとだけ分かり合った
ちょっとだけ気があっただけで人は人と未来の果てまでもどこまでも歩いてゆける
そんな出逢いの不思議になぜ人は恋をするのかと思ったけどもやっと神秘性の高い答がわかって
その答は人は終わりを知ってるからそんな終わりを少しでも悲しくならないように誰かと共に添い遂げたいと最後には愛だなんだじゃなく思うからで少しずつ歳を重ねるたびに知ってく 何かを少しずつ失って行くことこそが人生の悲しみであり人をあきらめさせる唯一の天の哀れみや慈悲なのだと少し無理矢理に決め込んだ
見納めの夕餉の君と僕の瞳にはやがて目では見えない終わりが映る。
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