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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2396] 不幸中の不幸〜貧乏性
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


当たり前な幸せほど
気づきづらいものはないから いつも
僕たちは当たり前な
幸せなどないのに当たり前だと勝手に思い込んでる

決まっているルールや固定された正しさの形を偽る嘘や言い訳で日々の余白を埋め合わせ
不適当な今日という1日が限られたものだということさえ忘れていたりする
どうでも良いと口走る自分を責めることもなくただのほほんと与えられた幸せな境遇が守られているからこその幸せだと 周りの手助けや援助を見ようともしない

けれどたちまちその幸せはもろく甘すぎるから崩れるのも早い
守られてばかりの幸せは不幸なこと つかの間の幸せのプールに身体を浸して
幸せだと今がよければいいんだと現実をなめたように生きる
ただ不幸に向かって
僕はなにも自分ひとりじゃ輝くすべさえないことにはじめて気づくことだろう
そこで気づくことだろう 周りは口々に僕に詰め寄るようにつぶやく今

すべて分かっていたけど
すべて答を見いだせると
それでも半ばは信じてた

だけど 今を埋めようとすると疲れるしな 未来が遠いのをいいことに僕は楽な道を選びたがる
いつでも 迷ったり悩んだり人より余計な心配はしたくないと
それで人よりも不便で貧しい生活に収まろうとも余計に苦労するならば何十倍も楽だし 面倒なことはしたくないし
なんでいつか命をなくすのにこんなに生きてる間にやらなければいけないことが多いのか それさえ理解出来ずに
ならば生まれなかった方がいいとさえ
僕は落ちぶれた考えを抱きしめていた
そんな自分がとてつもなく愛らしかった過去(むかし)

どこまでも どこまでも まだわからない道をほのめかされて歩く
未来は影だけ残しながら 消え行く運命(さだめ)と
知りながらも心は思いのほかきれいで
それどころか澄んでいて
当たり前な幸せが幸せだったんだと気づくまで不幸せ。

2008/03/30 (Sun)

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