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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2522] 生まれてはじめての今日
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

ジャマな感情はかるく蹴散らして
次に待つ喜びに会いに行くことにしよう 想像だけならばいつも僕には敵はいないし僕からすればみんななんて眼中にも無い感じだね

歳が違うだけの運命で偉ぶる先輩も色気づく後輩たちも嫌い嫌いだ うえからは圧迫され下からは生意気な奴らに突き上げられ
人間ピラミッドの一番下の僕でも
僕より下にいる人が見えなくて ただいつも見上げれば見下されたりにらまれたり重そうに肩を貸しつづける日々に身体も心もボロボロ
疲れた顔で今日もそんな人たちから一刻も早くはなれるのを心待ちにしてるんだ!

悲しみってなんだっぺ ホントにホントになんなんだっぺ
わざわざ嬉しいことがこんなにあるのにどうして感じなきゃならないんだろう
どうして笑顔はすぐ涙に変わるのかな

それだけが不思議で仕方なかったころ
今もおもむろに思い出す その後のストーリー
僕は僕自身さえ知らない物語のつづきを知らないからこそ幸せだという悲しすぎる未来もあるかもしれないけれど
僕が行くのは
道の先たどり着くのが例えそんな悲しい涙ばっかの未来でも
笑顔は今だけは絶やさないでいたい
たぶん笑える今のうちだけだから
今だけ 今だけは
精いっぱい精いっぱい笑えなくなるまで
笑えなくなる未来にのまれるまで笑っておくよ 想像の波に又ひとつ陥没した心の中の街を遠いような近いような距離から眺めながら
へそ曲がりだといわれてもそれが真実(こたえ)だと抱きしめて信じて疑わないでいたいから
日を浴び 根を張る草となりいつの日にか花を咲かすまで待つ事にする 此処で
僕は今日という1日にさよならする事で又新しい自分になるため さよならはまた僕を何も知らない記憶を新たに立ち上げるこの世界に咲いたときのように偽りのない僕でいる事約束できたら又歩き出す 明日のない今日が来るその日まで始まりに戻り続けるんだ。

2008/05/17 (Sat)

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