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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2530] 青空レコード
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

この道を通り過ぎる人たちを見てたら眠くなったからただ素直に本能にしたがって眠ってしまった
一日中間の抜けたリズムで流れてゆく時間
悲しみの底から這い出そうと芋虫の真似をしてもぞもぞ蠢くそう日がな一日中

あれやこれやでてんてこまいの毎日の中
精通するのはいつまでも素人気分で覚えていたくなかった仕事のノウハウとそのやり方
仕事もなれてくればもう少し高度な仕事と資格をほとんど強制的に強要される
自由なんて無い
まったくの不自由な日々だ

磁石は心にまでは磁力は届かない
届かないから僕ははじめて仕事を削って早めに切り上げてあなたがきてくれた
親子参観日には嬉しかった 涙がでるほど
だからあの日は僕にとっては忘れられない訳なんです
そうやって思い出しては引っ込める今や胸の奥の記憶が喜びに生まれ変わる瞬間僕も同じタイミングで生まれ変われるさ そんな思い出さ僕を強く生かすのは

宇宙の模様を身体に吸い込ませたシマウマがふたりの心は
向こうの景色が透けて見える その先に見えたのはなんだ

新しい僕らになるために
もう僕らどっちか片方を傷つけたりしない やめましょう
泥だらけになっても笑うのなんて

苦虫をかじってまでも美味いといってくれるな
ムリはしないでくれ ムリはしないで欲しいんだよ君だけには いつも

たとえ他人でもたとえ義理のつながりでも 母や父には変わりない 本当じゃない育ての親だとかいいたくないよ

そうしてしなびた夢がいまよみがえる
ふたりの心にまた夏を届ける
また昨年とは違う
新しく鮮やかな夏を
はじめて迎える夏を
届けるのさ いま
僕らの元に

そうして そうして
空が晴れたら もし晴れたら
青空レコードを懐かしい蓄音機で聴こうよ 思い出のあの曲をふたり流そうよ
ふたりの手で針を落とす この瞬間だけは永遠と決めた!

2008/05/18 (Sun)

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