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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2540] 僕の生きる世界
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

キンコカンと終わりを告げる
鐘の音は始まりにも鳴るもの
そうして全ては元に戻るように
僕の色を取り戻させてくれるように
よみがえらす

今日した失敗もやがて家に帰れば
忘れていられるさ
だからせつない気持ちで帰っても
時間が忘れさせてくれる

大丈夫大丈夫っていいながら
過ぎ去る時の中静かに目をとじる
今日もやがて少ししたら明日になる
そんな不思議なようで当たり前な
日常が明日もずっとつづく不思議に目覚めてから気づく
深いまどろみの先で
淡い光がさしこむ
そっと胸にさしこむ

帰ろう 帰りたい
不思議な世界へ行きたいんだ
帰ろう 帰りたい
夢みた場所へと限りのない
言葉につつまれて

言葉にならない想いの数だけ明日には
きっと輝く自分が見えるのさ
目には見えない一生見えない 幸せなんてそんなもんさ
だから限界も知らない
知らないからこそずっとつづけていける
生まれてから死ぬまでのあいだ
時間は進む
その中を僕は生きる
ただほんのちょっとの悲しみにさえ笑いかけられる勇気があればいいのになあ

あの日なくした声も
あの日忘れたままにした言葉も全てがやがてくる終わりの瞬間で消え去るけど
煮えきらないんだ
そうだとしても
当たり前な日常が当たり前だけで片づけられる日々に
なんとなく合点がいかなくって僕は頭をひねる 首もひねる

それだけしか…
それだけしか…
そこに言葉があるから僕は書いてみる
真っ白い紙の上に隙間なく書いてみる
そんな衝動がやがて夢をつくるための大事な一歩だったことに気づいて
そして今僕はここでこうして居られる
あの日あの時歩きだそうと思えたことに感謝できる
僕に誇りを持たせられる

時々疎ましく思うもあんがい大好きです
やっぱり嫌いになれない 僕の生きる世界のことは。

2008/05/22 (Thu)

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