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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2592] 恋の電気ショック
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

鉄塔に落雷が落ちてきた 気がつけば夏だとわかった
心に避雷針を突き立てて君のわがままを受け止めてあげたい
一万ボルトのその冷たいクールなまなざしで熱く僕を射抜いて

恋の電気ショックュー
梅雨が来てしまう前に
僕をしびれさせてくれ

じめじめした夏の陽射しにダウン
クーラーも壊れた
最悪な夏
クーラーが来るまで
扇風機で暑さをしのぐ

初夏なのに暑いから
そんな暑さはこたえる
遊園地の四足歩行でゆっくり動く動物の乗り物みたいに
僕はじとじとしたからだをゆっくり起き上がらせ飲み物を取りに冷蔵庫に向かう

一気に飲み干す
烏龍茶がのどをスムーズに通り抜けたら

さりげなく 夏は始まる
すてきでもきれいでもない夏が
なにげなく 始まるんだ

足音もたてずに
そっと忍び込んだ日陰の中 坂道にも同じ暑さと陽が届く

そこかしこに見えるアジサイは雨をあびて輝きをはなつ

景色が変わる
時間と共に
スクロールしてゆく終わりなきエンドロール
季節ごとに
色を変える中で夏は夏の色に染まるはず そこには必ず僕がいて変わらない今日の中に生きる目的がある

そう いつでも!
僕は新しく着替える君に恋心を抱く
そう いつでも!

2008/05/31 (Sat)

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