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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2782] 日常というリアル
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

自由に夢描ける若さをなくした時よ
僕の手のひらのうえでなんでも作れた
今思ってみれば今と比べてしまえば
ずい分あのころは自由だったんだなとうなずいてため息をついた

もうだめなんだ…
そんな弱気なことをいうようになったのはいつからだ
いつからそんなに弱くなったんだろう
夢をみることさえばからしいとリアルな世界だけを見つめてる僕はきっと愚か者

夢よ もう一度 僕に羽ばたける翼を
僕に もう一度 大切な愛を守れる腕を

この心じゃ こんな気持ちじゃなにも守れない
誰からも認めてもらえない だから夢の帰りを待つ

何度も 幾年も 歳をとりつつ 繰り返し通り過ぎめぐる季節を僕は横目で追いかけながらうつむき加減のその頬には隠れた涙が光る

キラキラ 落ちる

ドリームアゲイン
夢よ もう一度
アゲインアゲイン
雨降りの街で願う
何年か経って終わりゆく日になろうとも僕はいつか苦心の末やっとおぼえた踊り方を忘れない 忘れない

今日の日の悲しみを
昨日の日の喜びを

いつかのときめきを
生まれた日の輝き
全ての事への感謝を

抱きしめて眠る
それが私のつとめ

夢はなくしても
夢みることはやめないで
またみれるだろ
見方を忘れただけだって

いってください 君の口から
嘘でもいい
どうか涙に変えないで笑顔のまま
夢のない真っ黒になったキャンバスに真っ黒い光を描いたって悲しいけど

どこにも描きようのない今なりの幸せのデッサン 希望の白と絶望の黒で塗り分けて 明日の僕をまたなにもないキャンバスの中に走り書きで描いてよね

絵のうまい君なら
きっと素敵に描けるはずさ
君の思う僕の姿を
きっと素敵に描いてくれる

そう信じて今日は眠る 描き途中のキャンバスの中で繰り返す寝て起きる日常というリアル。

2008/08/20 (Wed)

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