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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2803] 左右不対称
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


プラスとマイナス
黒と白
裏表
上と下
生と死

いつでも対峙してるのになぜだか意味は正反対で喧嘩ばかり

対峙してるからかみ合うけど なんだか悲しい
まるで僕らのようなんだね それなりには付き合ってるけど悲しい

左右対称になれたならいいのにな
いつでも願ってるけど難しいんだ

もっとかみ合いたい
もっとくっつきたい
同じ部分で

だけれど
左右対称じゃないからぶつかり合って絶対にはまらないなんてことはないんだよな

だからね
感謝すべきなんだね
この不対象な僕らでいられること
喧嘩したってくっついてる でもはなれちゃう
いつでもはなれられるんだ
接着剤でついてるわけじゃないし

危ういね 左右不対称
でも素敵ね 左右不対称
だってこんな密着して
なおかつ素直になれる

ラッキーなことに僕らは自由な翼を持っている
それは鳥のような翼じゃなくふたつの両足という名の地を歩くための人間が持つ翼さ
鳥は空をゆき
人は地を歩く

それはなんて素直なんだろう
それはなんて素晴らしいんだ

左右不対称で生まれてきた僕らはなんてなんて素晴らしいんだ
今さら気付いて
いい歳の僕は笑ってすましました
それでもなんとなく嬉しくってピースマークふたつ

君と重ねて
はじめて左右対称

君という人を知って
長くいないとわからない
君の中にある気持ち僕は知って
君を好きになって君をしりたくなってはじめて気付いた

左右対称も左右不対称も素晴らしいんだ
だってどちらも大切だからさ 対になっててもならなくても自由になるためには羽を広げる代わりに歩く必要がある
いくら好きといえども年がら年中一緒にいられません
だから窮屈な隙間じゃなくて対称でも少し隙間をつくる
お互い自由すぎて離れないほどの隙間を。

2008/08/24 (Sun)

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