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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2887] 意気地なしのブルース
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


空に月が輝く夜
今日は満月だよ
誰かと手をつないで帰りたい帰り道 ひとり前後にブラブラさびしく揺れる両腕
あなたをふと思い出してふいに悲しくなって
切なさに負けたんだ
あなたはいつも常識を平気な顔で笑い飛ばすおかしな人ね

とてもステキなジェントルマンね

鋭利なナイフのように僕の言葉は君との信頼をたまに切り裂いてしまう
けれどまたつなぎ合わせる その繰り返し
だからツギハギだらけ不要な強がる気持ちを寄せ集めた心

君に届くか
空にめがけて本気の気持ち叫びます

どやされるだけで
あげくしょんぼり落ち込んで 逆効果

君はいつまでも遠くの存在のままで

時間ばかりが無惨に言えない僕を残したまま過ぎ去ってゆく

今日も君と肩を並べて帰ってわかれただけで終わってしまった

好きと言えず
のみこんでは舌打ち
チッチチッチ…

君を世界一愛してるのに
その自身はいつも勢いだけで勢いは最初だけの空前の灯火

ああ 無情! しまいには好きな気持ち憎たらしくなるな
ああ 意気地なしのブルース 歌いたくなる

涙を流す自分に酔いしれて
悲しみにひたりたい
忘れたいよ なにもかもを
ブルース歌いながら。

2008/09/11 (Thu)

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