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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2977] ミルクの国の女の子
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


いつの間にやら知り合った名前も知らない女の子
おさげ髪が可愛らしい真ん丸顔の女の子
君の乳白色のお気に入りのスカート
ふいに吹いてきた風が揺らしている
僕はその風を憎んだ
風が羨ましいから

最後まで名前聞けなかった
だから僕は君の名を呼べないでさよならしたよ

だけど君はジャングルジムが好きな女の子だから
僕はよく行った公園で回してあげた
君は気持ちよさそうに風を感じて可愛らしい声をたてながら笑ってた

そしてさよならの日がきて 君が旅立つとき
はじめて聞いたよ
君がミルクの国の王女様だと
ミルクでできたミルク色の雲にのっかって
天高く消えていく君はミルクみたいな澄み切った笑顔を僕にくれた
青空など目じゃないくらいの美しい笑顔をくれた

ミルクの国の女の子
名前も知らないけれど
一回きりの出逢い
ほんの数日でお別れ
はじめて僕が恋をした
一回きりの初恋
ほんとに悲しかった
ミルクの国の女の子

僕もいつか連れて行ってね

可愛らしかったから
恋をしてしまったよ
小悪魔のような笑み
僕の心に咲いた記憶

忘れないよ
忘れないよ

だから忘れてしまうくらい今残ってる記憶が遠くならないうちにまた会いに来て
また遊ぼうね

ミルクの国から来た女の子
名前も知らない人だけど
ミルクよりずっと真っ白な肌をした
澄んだ瞳のスカートが似合う女の子

僕は下手ボレ 君に。

2008/10/12 (Sun)

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