詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
ゆっくり ゆっくり 人生を生きなさい
のんびり のんびり
旅路を歩きなさい
母はただそう言い残しボクをおいて空へ旅立った
スローなテンポで
スローなテンポで
生きた母が
スローなテンポで
スローなテンポで
生きた日々を
素晴らしいとボクにおしえるために試したかのような人生がボクに伝えたことは数限りない
そんなひとりの人生をかけて確かめられた確かな真実が僕をこうして生かす
様々な観点からみていた母が生きた足跡をたどるようにボクは母の話に聞き入る
先に生まれた母だから知ってることはたくさんある
だからそんな人生のイロハを伝えてくれた母はボクに人生のガイドブックをくれたも同じ
おかげでこんなに素晴らしい人生おくれてるよ
ありがとう
ありがとう
ただその言葉だけ伝えたいのに
あなたは今 空の上
言葉を投げかけても言葉はただ宙を数センチ舞って地面に悲しく落ちるだけが限界
そんな悲しさに今
ボクはさいなまれてる
真っ白い気持ちで
冬はまたボクをさびしくさせる
風がそんな心のすきまにつめたくいやに吹くから
風がそんな心の動揺をかき立てていやにからかうから
ボクは時おりあなたが言ったスローな生き方をたもてずに焦った顔で急いじまう
それでもスローな生き方を保ち続けたあなたはボクにはまねできないからすごい人
人生のなにを教えてもらおうが結局はすべてボクの選択だから
まったくの無意味だったのね
ただただボクの狭い生活住居にはスローな気だるさがだらだらと今日も流れるだけ
汗が背中をつたうように時間がだらだらだらだらとボクをじらし焦らす
ボクにはたぶんスローな生き方は似合わない
だからスローテンポはたまの気晴らしでゆるして
無意味じゃないとうたうから
それにお暇な今ならスローテンポで生きられる。
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