詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
僕を傷つける誰かの言葉が鋭いナイフになって今も僕の胸の奥深く刺さってる
ただの言葉がときに思いがけず人を傷つけて何十年経っても傷つけられた人の心に残る傷となること
傷つける人たちは平気な顔で笑う
そんな事もわからずに簡単にひどい言葉で簡単に人を傷つけている
安易な考えだけで傷つけられた人たちの苦しみやそれからの痛みや立ち直るまでの大変さもわからないでいい気なもんだな
「わかって」なんて言ってもどうせ笑うならなにも言わない
けれど許しはしない
鋭く先が尖ったナイフ
僕の胸を
誰かの胸を
いつもいつもさして貫く
そのナイフをつくり握るのは傷つける人たち
そのナイフの影響をうけるのはいつもやさしくて正しい人たちだ
傍観者たちの声はつむじ風になる
涙がつたう人を見てもまるで人でなしのように笑うだけ
人間の形を失った人間にはもはや人間の心などただの意味をなさない飾りだよ
ただ埋め込まれてるだけ
体中を流れる血もどす黒く汚い泥水だ
傍観者も加害者も同罪だ
くたばれという声をそっくりそのまま返したい
反論したって矢継ぎ早に飛び交う言葉のナイフが弱い人たちの心を今日もどこかでめためたに傷つけているんだよ 傷つかない日なんてきっときっとないんだな
ナイフは心が生む邪悪な弱さからつくられる
何気なく言ったその一言がナイフにだって刀にだって変わること
知っておいて
人を傷つけるならよっぽど自分を傷つければいいと思う
私的ないらだちや身勝手な八つ当たりや憂さ晴らしや退屈しのぎで人を傷つける心が憎い 心を憎め
自分の憎しみやいらだちを人になすりつけるな
その感情こそがもうナイフなんだから
すぐに鞘にしまいなさい
言葉の銃刀法違反だよ
そうだ言刀法違反(げんとうほう)だよ
ナイフを置け!
気づけ、愚かなばかやろうどもよ!
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