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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3301] イブの夜
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

僕が君に見せる笑顔
君が僕に見せる笑顔
どっちもステキだね

誰かが大切な誰かに見せる涙
その誰かが誰かに見せる涙
たぶん その誰かと誰かは互いに互いが大切だから
どっちが泣いていてもほっとけないからすぐに抱きしめるんだろう
愛はいつまでもそんなようなやさしく素直な形であってほしい

偽らない愛、飾らない愛と見栄っ張りの愛、どちらがいいだろう
ばか正直な愛がひとつここにあるなら僕はそっちを迷わず選ぶよ
誰かはそれを鼻で笑うけど僕は素晴らしいと思う
笑う奴を殴りたいくらいそんな当たり前な愛を愚弄することは腹立たしい

胸が熱くなって もう どうしようもないほど人を好きになった時
僕はその言葉を 抱いた じつは君を見かけた時から 抱いていたよ

愛なんて 愛なんて感情はなけりゃいいのに 切ないだけさ
なんて言っていた僕だけれど 君が好き
その気持ちだけはどうしても捨てられなくて今でもほら大事そうに握っているよ
それはいつか君じゃない人にあげるための愛なのかな

この愛で誰かを愛したいよ
せっかく持ってる感情だから
人を愛す喜びを知らないままくたばりたくはないんだ
だからもう終わりにしよう
見栄や意地は捨てて
笑顔という箱で愛というプレゼントを包んで 本心からの声というリボンでキュッと結んだら
今 渡しに行くよ


愛を届けに
愛を届けに
愛を届けに
雪の降る街をひとり強く進む 途中振り返らない 迷いはない 肩についた雪をはらわない
伝えるためだけにこの愛はあるのだから届かないはずはない
そうつぶやいて僕は夜空を駈ける流れ星よりも早く時間と空間の隙間を走り抜けてく

破裂しそうな胸ドキドキ イブの夜は僕をはらはらさせる
プレゼントを握る手がふるえてるのは寒さのせいじゃない
君のOKをもらえるかどうかの瀬戸際だから。

2008/12/13 (Sat)

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