詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
僕の部屋の窓の外で朝から道路工事してるからうるさい 五月でもないのに五月蝿い
みんながより良く暮らすためには必要な騒音 それくらいは仕方ない 了見の範囲内 僕には関係ないけど
でも しっかしうるさいな 朝早くからこの騒音 何とかならんもんかね
隣の雷オヤジもたまらず向かいのパーマのおばさんと二人してぼやきあっている 昼下がり
僕は学校も行かずにズル休み
それでも この窓から見える景色は僕にたまに元気を分けてくれるよ
引きこもり少年の心には扉を開ける勇気はないけど この窓からの景色だけが唯一の支えで 話し相手だから
パソコンやりながら窓にふとめをやると今日も日が沈む
休んでるとなんでこうも毎日が早く過ぎてくんだ
楽しいことはいつも早く過ぎてくんだろう
いつでも 僕はひとりぼっち
彼女もいない
それでもあの窓を通して見える風景が外との世界の唯一の境目
心の奥で生まれた光が今 久々に輝いて僕を包む
そしてやがてその光は僕の胸の中で絶え間ない愛に変わる
そうだ たまには屋根の上にのぼってギターでも弾こう
ジャラジャラ ジャラン
少年の1日はそんなふうに暮れる
誰にも興味をもたれなくても
少年の1日はそんなことも気にしない
もともと友達もいないんだから
ひとりはなれたもんだ
夕暮れ 空き地で遊ぶ子供も帰る
カラスが鳴いたら
僕もギターをしまって窓を閉めて
夕飯のカップめんにお湯を注ぎに渋々一階におりると母と目が合って気まずく気まずく気まずくなる
カップめんに線よりだいぶ下でお湯を注いで二階に駆け上がる
その背中を何もいわずだだ見つめてる母のさびしそうな悲しそうな視線
痛いほど浴びながら僕は泣いて泣いて泣いていた
また昔みたいに家族で夕飯とか食べられる日を僕も望んじゃいるけどあの空気はたえきれないよ。
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