詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
今日もまた日が暮れてそれぞれの家に向かってみんな帰るよ
悲しいことがあった人も嬉しいニュース持ち帰る人もみんな
ひとりで帰る人ふたりで帰る人 大事な人と友達と親 兄弟と
いろいろあるけど
みんな 気づいてる
見上げた空のきれいなこと きれいなこと
わからないかな…夕暮れだよ
この涙の意味するところはきっとありふれたものだけど
帰り道 ジャマするものはない
それだけでほら君の心に空の果てへのびる道が広がる
どこから見る夕暮れもどんな気持ちで見る夕暮れも一緒なのにただ何かが違う
悲しみ抱えればなんだか青みがかった空に見えるよ
ああ 人それぞれ夕暮れの歌を知ってる
口ずさむ歌は冬のはかない夕暮れにさびしく響くけどどこかあたたかくなる歌
帰り道 少しだけさみしい別れ際
まるですべてが終わってゆくみたいに
夕暮れを見るとさびしい気持ちになるのさ
だけれどやさしくもなれる
そんな不思議な気持ちにさせてくれる夕暮れが大好きだった頃へまた帰りたい
僕を帰してください
ああ また無理難題を言ってしまったね
ごめんなさい 神様
この涙の意味は誰もわからない
こんな気持ち抱えてしまった僕にしかわからない
殻に閉じこもるけどやさしさあふれるのは空にともる石油ランプがそうさせるから
夕暮れ時 赤く燃える空 帰る人の影
だんだん日が落ちて灯りがちらほらとねともる
そんな景色 当たり前だけどなんか切ないよ
また今日も繰り返す
この夕暮れだけはいつまでも見ていたい
そう思った
過去に置いてくるしかなかったものをまた思い出させたね
だから悲しい気持ちもやさしい気持ちもぐちゃぐちゃに混ざり合って
胸の中で熱く熱くなって やがて落ちつく
今日もまたさんざんだったけどきれいなあの眺め見たらどこかから元気わいてきたよ 僕の味方 夕暮れ…
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