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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3443] 正直者と嘘つきの国
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

人の心の中には嘘つきの才能と正直をつらぬく才能がある
嘘つきの国では嘘つきじゃない人たち以外は受け入れられない
正直者の国では正直者じゃない人たち以外は受け入れられない

嘘つきと正直者はたがいに喧嘩ばかりを繰り返す
みんな仲良く大縄跳びするように
手をつなぎ合えない

正直者は正直に本当のことばかりいうだけだから
嘘やごまかしなんて考えない 考える気持ちは少しもない
人間はときには嘘つきにならなくちゃ
本当のことばかりいっててもうまくはなかなか生きられない
正直者をつらぬきたい気持ちもわかる
だけど最後まで最後まで正直者でいたいならば本当のこと伏せてときにはやさしい嘘で笑顔手にいれよう

どんな木もすくすく育つ
やがて枯れようとも短い命をふるわせて
小さな笑顔を浮かべる
大きな心で
大きな心で

嘘つき呼ばわりされても真実は最後までつよいものなのさ
負けない心が正直者を輝かせる
ピカピカ 金ぴか
百万カラットのダイヤさえ勝てない輝きさ

正直者になりたい心が 願いが嘘つきの悪魔を消してくれる
誰かに信頼されたいと思うことと誰かを信じたい気持ちは同じ
どちらの立場でも信頼というキーワードが大事なんだ 大事なんだ
正直者で嘘つきで曖昧な心 私は誰なんだろう
悪魔でもあり天使でもある 私は堕天使なのかな

おしえて
心の中で喧嘩ばかりしているふたつの気持ちよ 仲直りしなよ、どちらも大事だよ

正しい人になりたいけどヤッパリ嘘は捨てられません
だから私は悪くてずるがしこい悪党で正しくて理屈ばかりいう常識人間

ひとつの肉体にふたつの心
我こそは国境をまたいでそのあいだの境界線に立つどちらの国民でもない人なんです!

2009/01/03 (Sat)

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