詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
あなたにあげたペンダント
あなたの胸元に光る青いルビーのペンダント
そのペンダントは僕が君に買ったものだ
だけれどじつは安物で
僕の給料じゃこれが限界だった
だけれど君はすごく喜んでくれた
嬉しかった
値段の問題じゃないよね
そうだよね
愛があれば値打ちものさ
どんなものだって宝石以上の輝きをもつよ
ペンダントひとつだけ君にあげよう
ペンダントひとつだけ君にあげたい
いつかそのペンダントよりずっと高くていいものをあげたいよ
君は十分よとわかってたような口で僕の手をぎゅっと握り笑ってみせた
ああ 君を好きになってよかった
君でよかった
愛は本物だった
その笑顔だけで僕のプレゼントは成功したようなもんさ
ペンダント
ありがとう
ペンダント
ありがとう
いやいや
安物だから…
ごめんよ
こんなに大好きなのにね…失礼かな
気持ちにそぐわないかな…
そんなことないわ…
最高のプレゼントよ
僕があげたペンダントは最低の価値だけど君がくれたその言葉はとても価値のある一言
値段なんてつけられない
ましてや人にあげられない
僕の見えないペンダント
君からの最高の贈り物
見えなくても確かにもらったよ
僕の心で今も光り輝くペンダント
ほほえみのペンダント。
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