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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3604] この理不尽な世の中で
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


この理不尽な世の中で僕は足が棒になるくらい歩かされ働かされそれを望まされ旅に駆り立てられる 常識にあふれた世界へ追い出されるような詰め込まれるような勢いで

悲しい気持ちがまるで花のように心に咲いたら
涙の雨がその花を輝かせやがてきれいな虹を架けるんだ
喜びと悲しみってそういうもの 繰り返すもの

この理不尽な世の中で僕はどれだけそれにたえていけるのかな
自分でもわからないよ

何万回 何千回
涙を流したってゆるしてはもらえない
子供の時みたいに泣けばたいがいゆるされていた時代は終わりをむかえたんだ
大人になった僕らはいつでも責任と社会ルールの名の下に動くことをしいられた働きアリ 真っ黒いその姿をさらに汚しながら心を磨く訓練を汗だくでつづける

うごめく世界
回りだす感情
はじまる1日
変わらない夜明け
そこに見える絶望
両手いっぱいの希望
さまざまなものを失い手にしたり
つづいてく
つづいてく 流れ

光と影の下
雨と晴れ間の狭間
君とつないだ手と手
その指と指のわずかな隙間
風が吹く
風が吹く
さまざまなものを奪われ奪いながら
善でも悪でもなく
僕らは進む ただ流れる時の波に乗り
いやでも乗り遅れるまいと気づけば前を向いている
日常にかるく染まっている

この理不尽な世の中で満足できる何かを手に笑い
この理不尽な世の中の光を浴びて感謝までする
この理不尽な世の中にしてやられたことさえたったひとつのおもちゃで帳消し

まったく愚かでどん欲な僕は救いようがないつける薬もない
不治の病さ

ずっと その中で繰り返し繰り返したら
やがて命をなくす 当然貸してもらってる命だから誰かに返す

死ぬまで不満とぐちを馴染みのあいつと言い交わしながらもどこかで愛を感じてる
大好きで大嫌いなこの世界は僕の好敵手。

2009/01/31 (Sat)

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