詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
どこからともなく入り込んできた励ましのお声を聞いたら
僕は今までかつて肉親にも見せたことのない笑顔で安らかな夢の中へゆく
行き先も告げずに
洋服も着替えないまま
ずっとここで夢を見ていたいけど
それはさすがにだめらしいのさ
だから僕はそれまでの時間を精いっぱい色濃く生きるよ
脈絡なんて通ってなくていいから
ただそれらしく楽しく生きれればいい
それが素晴らしい人生の作り方
もっともふさわしい歩き方さ
双六のようにはいかないけれど
トントン拍子じゃつまらないだろう リスク多めの世界でよかったこときっとあったんだよ
ああこの素晴らしき世界で
そう思いながら生きていく 明日もまた
ああこの素晴らしき世界を
僕は僕らしくいつでも自分見失わないように生きていくよ
ああこの素晴らしき世界で素晴らしき景色の中で今日もその一部になって素晴らしきかな夢を見る
いつまでもこの世界で泣いて笑っていられたらなお素晴らしいのにそれは尊いけど悲しいことだ
素晴らしいこと楽しいことはゆるされる時間も短し
なんとなくわかる気がするけどそんな自分にせつなさ感じては涙をわけもなく流したり
暮れゆく空の真下
少し小高い丘
風に吹かれてみたりしてるんだ
その悲しさもまた人生の見所だと永遠に頭の中に刻み込んで
とにもかくにも焦らず慌てず生きていくよ どうせ終わっちまうならきれいさっぱり散りたいから
うまく生きることより最後笑ってお陀仏できたらそれでいいや
そう思えた日は記念すべき日だよ
転がってきたこんな奇跡と与えられた限りある時間とうそみたいに似合いすぎた僕の家族とくたばるまでおつきあいいたしましょう
黄昏がやがて僕を 家族を 今見てる現実を 意識を 魂を すべてをむかえにくるまであーだこーだ言わずに未だ愛せていぬ世界を深く知ろうと思う。
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