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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3697] 思ったよりもあざやかな
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あざやかとしか言いようがない未来にいるよ
素晴らしい期待と素晴らしい教育でたくさん知識を蓄えたよ
でもちょっと淋しいな

それより僕は知識や教養がなくても素晴らしい生き方を知ってるよ
それはただ思ったように生きてしまうこと
過ちも罰もすべて自分にくるから思ったよりも気が楽だよ
目障りな期待や誰かのためにとかのない未来なら一番いい
そうやって出来上がった未来が一番いい
貧しくても生活苦でもなにより笑顔にあふれた未来ならなにも望まないんだ
僕って人は欲に疎いから

思ったよりもあざやかな未来まで陽気にダンスしながらワンツーステップかろやかに
あざやかさの違いひとつで人は貧しい未来にいながら光を感じる
目でじゃなく心で感じる
それは形のない幸せ
満ち足りたという快感
見えているものと感じているものの違いが幻覚のように現実にかぶさる
でも本当に僕は幸せ
人が引いたレールを走るよりずっと幸せ

幸せってたぶんそんなもんだろうと思うんです
あざやかさってきっとそんな気持ちだと思うんです

到達する場所が闇でも光でもそこに見える幸せが多少なりとも自分の気持ちを安らかにさせてくれるなら僕は闇でもかまわない どうぞ落としてくださいと願ったっていい

悲しみ 喜び 繰り返す法則からはどうせどこへ行こうと逃げらんないんだから
どんな未来だって幸せなはず 喜びがあるのなら文句はない

光は闇の中でこそあざやかに見える
だから だとすれば
喜びも悲しみがあるからこそ引き立つ
無意味ではないんだ
理不尽じゃないんだ
どんなにうまい料理にも隠し味やスパイスは必要だ
日常や人生にだってきっと必要だ
それが人間には悲しみとか苦しみだってだけ
喜びや幸福という主食をより引き立てるためにそれは必要なんだ
そう思うから涙にはおぼれずにすむ私。

2009/02/25 (Wed)

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