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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3709] flower
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


空は赤茶けてまるで錆びたように見える
僕の瞳が錆びたのか空が錆びたのか
見える景色がすべて錆びたように見える

そんな悲しい時もやがて笑い話に変わるだろう 昨日の悲しみは今日のかさぶた明日には忘れてる、三歩歩いたら忘れるニワトリみたいに
バカでかいじょうろで雲の上のカミナリ様が雨を降らしてる
そこに咲く虹はまるでさっきまでの出来事が嘘のようにきれいだろう
悲しみは笑顔をつくるためのつかの間のきびしさ
親が子をしかるようにきっとやさしさだけじゃ人は育たない
それと同じように僕ら人間には悲しみが絶対的に必要なんだ
そう思える今
確証はないけど笑えるってきっと涙かなんらかの形で後押ししてる気がする

さり気なく何気なく咲いていたflower
それは小さな光
それだけで笑えてしまう僕はなんて幸せなんだ
そう思ったら僕の顔にも咲いていたflower
smileという名のflower
雨のあとに出る虹と同じようだね
しかられたあとのやさしい言葉のようだね
やっぱりきびしさって涙を誘うけど それだけじゃなくてたくさんのことおしえてくれるんだ
やさしさが裏ならきびしさは表
やさしさはきびしさの友達
ふたつは仲良し
どちらも意味を果たしてる
人をやさしく素晴らしくする

生きる上で大事な大事なことを拳じゃなく言葉で語れたら素晴らしい
痛みのないやさしさはきびしさではないから痛みのわからない人を生むかもね
でも痛みを宿したやさしさは痛みのわかるやさしい人を生むかもね
こればかりは神のみぞ知る
たまごをあけてみないとわからない

ほら雨がやんで傘をたためば空に虹が架かる
ほら泣き明かして膝をあげれば頭をさする親の手

同じようなもんさ

そこにはきっと底知れないやさしさがきびしさという形になって人を育ててる

その中で人は四苦八苦

2009/02/28 (Sat)

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