詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
この街は昼も夜もなく一日中派手なおまつり騒ぎさ まるでサーカスだね
昨日のことはもう忘れてさ今は今をなるべく楽しもうよ
そのための時間のはずさ 悲しい記憶は今は胸にしまって雰囲気に酔いしれよう
大好きな人の涙がこぼれ落ちて光りながら闇にはじける夜は
君の涙を明かりにして僕は君を慰めにゆく
きれいな満月が照らすまっすぐな路をたどりながら
そのあいだに君に話すおもしろい話をまとめておく
君の笑顔今夜は見れるかなぁ…
極彩色に染まった鮮やかな未来と少し黒ずんで色あせた過去
それでもなぜか理想より予想のほうが正しいようで汚くにごる未来が今本当は見えていてそっちのほうが確率高い
君がふるえてるように僕もふるえてる
不安だらけの未来が僕を睨んでるから
君もかい?
涙も出やしないだろ?
この街は僕に優しいけれどみんなに優しいわけで僕だけに優しいわけじゃない
なんだか仕方なく優しくされてるのかな
なんて馬鹿かなぁ
街は夕暮れ
サーカスももう終わりらしくて人混みもだんだん消え去ってゆく
足取り重くため息は生暖かい
僕はひとり
降りそそぐ今日がやむのを寝て待つ
夜明けがやがて今日を連れ去り明日を街に広げるまで
僕は君と お話しながら待っているよ
その明日が悲しくてもすばらしくても待ち遠しくてもそうじゃなくても明日はかならず昇るから
眠いから寝る
それだけ
だから笑顔も消えたり浮かんだりする
明日はどんな日になるかな 予想もつかないや
さよなら 今日よ
未来までもう一踏ん張り
さあ 張り切って寝るとしよう
大好きな君の隣
大好きな夜の中
大好きな夢をみよう
おやすみなさい
いい夢を
安らかな目覚めをね。
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