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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[3871] さよなら列車
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕らはいろんな今を生きている
ころんだりつまずいたりしながら
明日の僕を思い描きながらもいつも心の中にあるのは
輝いていた昔の自分 すばらしい記憶

とても苦しい旅からの帰り道真っ赤に染まる空が傷を癒やす
さよならの車窓からの眺めはいかがですか? 列車は同じスピードで時を削り進む
二十歳という駅を過ぎた頃からなんだか時の流れがめまぐるしくなった

さよならの列車の中で途中乗り合わせる新しい顔ぶれにはじめまして
何年後の自分も何年前の自分も綺麗だといいな あの夕暮れみたいに過ぎてもなお綺麗でより綺麗で
そんな思い出ならさよならするのもまた悲しいだけじゃなくなる

だから 春夏秋冬
いろんな季節を僕はゆく 気ままな旅終わるまで

さよならと最後に列車を降りるまで
もう少し あと少し
揺られるかな。

2009/04/05 (Sun)

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