詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
予報にもない突然の雨に降られ足並みももたつく帰り道
ひとり道ばたで見つけた花を見てた
この花はこんなにも小さいのにけなげに咲いている
こんなにもこんなにも綺麗に
ずっと君を愛してる
僕もけなげに
君だけを
たんぽぽが咲く頃は春でしょう
それ以外の季節には咲かないのです
ならば僕の思いが花を咲かすのは
春ですか 夏ですか
秋ですか 冬ですか?
どの季節ですか?
もうあれからかれこれ十数回は季節はめぐったけど
いまだ 音沙汰ない恋
こんなにほほにあたる風はあたたかいのに
胸の中に吹く風は寒々としてひどく冷たい
春のはじまり
ページの端をつまんでおそるおそるめくる
春のはじまり
たんぽぽが咲く頃
この思いも咲くかな
不安と期待が入り混じる春に僕は惑う。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -